アドルフに告ぐ3 手塚治虫文庫全集
完結。
最後は、はしょっちゃった感じ。
うーん、三題噺というよりは、ちょっと重い話ではあると思いますが、そんなにすごくおもしろいというものではないなぁ。
権力者の出生の秘密……。
ということで、なんか、私の中では、この「アドルフに告ぐ」と「カムイ伝」のストーリーがごっちゃになってたりします。
時代も作者も、全く違うのに。だから、たぶん、どっちかの記憶が間違っている。
そして、結局、時代とともにそんな秘密どうでもよくなってしまっちゃうみたいなところも、似てる気がする。「カムイ伝」は、違ったかな?
昔、大人の手塚 治虫として、よく宣伝されていました。
宣伝だけ聞いて読む前は、3人おアドルフが出てくるということで、なんか、影武者的な話とか、取りかえっ子的なストーリーを想像していました。
それで、実際に読んで「なんだこりゃ」と思った記憶があります。
別に、全然、この3人の名前が3人ともアドルフである必要なんてないんじゃない??
というか、アドルフ、あんまり主人公でないし……。
多分、今読み返してみて思えば、アドルフという結構ありふれた名前をもつ3人の人生がいろいろな方向に分かれていくその不思議を書きたかったのだと思います。