ゲーム会レポート,プレイ記録,ボードゲーム,ボードゲーム日記,湖畔のゲーム会,2014年9月湖畔のゲーム会アグリコラ,カフナ,ゲーム会,サンクトペテルブルク,トランスアメリカ,ハンザ・テウトニカ,ラー,ロシアンレールロード,湖畔のゲーム会,

ロシアンレールロード

けっこう、遅い時間ですが、次の日はお休みということで、

「重たいゲームでもいいよぉ」

という和邇乃児さんの悪魔の声。

久しぶりに「アグ」るかという話もあったのですが、今回は、ドイツゲーム賞2014の受賞記念ということで、「ロシアンレールロード」をチョィス。

「ロシアンレールロード」は、ワーカープレイスメントをしながら、自分のボード上のロシアの鉄道を開発していくゲームです。
今まで2回遊んだことがあり、今回は3回目。そして、1回も上手に立ち回れた記憶がない(笑)というゲームです。
まぁ、そういうゲームは、いっぱいあるんですけどねぇ。「ハンザ・テウトニカ」とか、「カフナ」とか。なんか、イメージしたとおりにどうしても流れない苦手なゲームっていうのがあるのです。
まぁ、何回も何回も繰り返せば、おぼろげにやりたいことが出来るようになってくるのだとは思います。「アグリコラ」や、「トランスアメリカ」なんかは、始めはまったく考え方がわからなかったですが、何回も続けていくうちにおぼろげに見えてくるものがありました。が、そこまで繰り返して遊ばないゲームや、遊んで貰えなかったりするゲームもあるわけです。

まあ、一見でいろんなことがわかるタイプではないので、なんども同じゲームをプレーするのは望むところです。

ロシアに鉄道を引くゲームです。といっても、マップがあって地図を引いていくタイプのゲームではありません。
プレーヤーは、それぞれ自分のボートをもっていて、その自分のボード上のシベリア横断鉄道、サンクトペテルブルク鉄道、キエフ鉄道を延ばしていきます。これも、マップじゃなくて、スタートから順番に長くしていきます。
自分のシベリア横断鉄道と隣のプレーヤーのシベリア横断鉄道とが、どうつながっているのか、本当つながっているのかというのは、謎の世界です。

そして、延ばした線路に機関車を走らせたり、工場を作ったり、技術者をやとったりして、毎ラウンド得点を計算、規定ラウンドを終了後、最終得点計算をして、得点の多いプレーヤーが勝ちになります。

システムは、共通のボード上のアクションスペースに、ワーカー置いたらすぐアクションをしていくタイプのワーカープレイスメントです。お金もワーカーのかわりに使用することができて、お金でしかできないアクションもあります。

アクションは、「線路を延ばす」、「機関車/工場の獲得」、「技術を進歩させる」、「技師の獲得」などです。

「線路を延ばす」アクションをすると、3つの鉄道の好きな線路を延ばすことが出来ます。最初は黒い線路しかなばせないけれど、黒を決まったマスまで延ばせば、そのマスの前まで灰色の線路を延ばすことが出来るようになり、灰色の線路のマスの前まで茶色の線路を延ばせるようになります。そして、1番上のシベリア横断鉄道は、さらに茶色の線路のマスの前まで白い線路をのばせるようになります。

うーん、どういうことなんだろう?多分、だんだん上等な機関車が走れるように、だんだん線路を改良していってる感じなんでしょうか?
このあたりが、このゲームのイメージがちょっと分かりにくいところです。

「機関車/工場の獲得」では、「機関車/工場」タイルを受け取ります。タイルは、裏表リバーシブル仕様になっていて、「機関車」か「工場」として使用できます。
「機関車」の面には、その機関車の「移動力」がかかれています。それを3つの鉄道のどれかに配置します。そうすると、その「機関車」の移動力分、機関車が移動できるきことになります。
機関車は、移動力の小さいものからしか取っていくことは出来ません。
機関車が移動できる分が、ラウンド終了時の基本的な得点になったりします。
線路がいくら長くても機関車に移動力がなければ移動できませんし、移動力がいくら多くても線路がみじかければそこまでしか行けません。
新しい機関車を手に入れた場合は、古い機関車は「工場」の面を裏に向けて場に返します。

「工場」を獲得する場合は、1番数字の少ない機関車タイルを取って裏向けにするか、誰かが返した「工場」のタイルを獲得することになります。
「工場」にはいろいろなボーナスがかかれています。獲得した「工場」は、「技術の進歩」トラックに置かれて、「技術の進歩」がその「工場」に達したら、そのボーナスを受け取ることができます。

「技術の進歩」は、「技術の進歩」トラックを進めます。「技術の進歩」トラックは、ところどころ穴があいている場所があって、その穴をふさがなければ先に進むことができません。その穴に、さっきの「工場」を差し込みます。
コマが「工場」まで達すると「工場」のボーナスがあり、また、技術の進歩も、進んでいる分だけ毎ラウンド終了時に得点として加算されていきます。

「技師の獲得」は、自分だけのアクションスペースとして使える「技師」を確保します。これは、ワーカーでは獲得することが出来ず、かならずコインをワーカーとして使用しなければなりません。
ゲーム終了時に、技師の数が多い1番と2番のプレーヤーは、得点を得ます。

その他、ゲームのボーナスタイルなどを獲得することが出来、ゲーム終了時に得点になります。

ワーカーを増やすためのアクション……というのはなくて、ワーカーを増やすためには、線路を引いて機関車を特定の場所まで走らせる必要があったりします。

初回は、なにがなんだかわからなかった感じで全然ダメでした。
2回目は、1番上の黒い電車の走る路線を中心に開発していったけれど、特殊能力がなくて全然ダメでした。その2回目のときに、和邇乃児さんが、技術を中心にして、ボロ勝ちしていました。
で、今回、3回目。今回は、それでいってみようと思いました。特殊能力がある線路を中心に開発。1番上の路線は最低限で。

技術は、けっこう思い通りに延ばすことが出来ました。最初は、リードしていました。
和邇乃児さんは、今回は、技術者のタイルを中心に集めます。ほぼ全部のタイルを購入していく。

技術者タイルは、ゲーム終了時に持っている数が1位と2位の人にボーナスがあります。けっこう、たしか1位40点、2位20点のボーナスで、3位だと0点とけっこう差が大きいので、出来れば2位には入りたいところ。
まあでも、和邇乃児さんがほとんどすべて取っているので、でこねぇさんが1枚でも取ってから考えればいいかなぁ。タイルの枚数が同じだった場合は、タイルにかいてある番号が大きい方が勝ちになります。そして、後から出てくるタイルの方が番号が大きい。だから、そのタイミングで取りに行けば、2位には食い込めるはず。

まぁ、技術はマックスまで開発して、2つ目のコマをだしたのですが、思ったほどスタートダッシュにならなくて、差が開かない感じです。
そして、技術でボーナスタイルをひいた結果が、ほとんど全部、1番上の線路の点数を2倍にするというもので、方針にまったく合わないものでした。
うーん、ここで、方針転換して、上の線路を動かすのがよかっのかなぁ。

1番上の線路の初期列車の裏の技術は、技術者の数字を合計して得点。これは、和邇乃児さんに渡しては絶対にいけないかんじの技術です。でも、捨ててしまって、取られてしまう。上の線路を動かすつもりがなかっので、完全にミス。さらに、自分の電車も技術にして自分で取る。技術者のカードが全て点数になってしかも2倍。
これでまあ、和邇乃児さんの勝利は、ほぼ確定。
けっこう、このゲームちょっと間違えると、ザックリと今までコツコツがんばってきたのが、馬鹿馬鹿しくなるようなメチャクチャな点数が入ります。

でこねぇさんは、バランスよく線路を延ばしています。かなり追いつかれている。後半になれば多分、追い抜かれてしまう。
ラストから2ラウンド目、でこねぇさんが技術者を購入。
わたしは、スタートプレーヤーを取る。次のラウンドで終了するので、最初に技術者を購入すれば、技術者数2位で20点手に入るはず。

最終ラウンド。技術者を購入。あとは、点数になりそうなアクションをしながらでこねぇさんの方を見ると、なぜか、技術者を2枚持っています……。

「ん?その技術者、いつの間にとったの?」

「ボーナスタイルと一緒についてきた」

非道い。そんなタイルあったんか~。相手が、ボーナスタイルを取れる状態にあるかどうか、どのボーナスタイルが残っているのかも見ないといけなかった。
ショック。

終了して、ボーナスタイルを計算してみたら、マックスの点数とれていたのですが点数が割と低くて頭打ちで、青天井のボーナスタイルを取って置いた方が得だったことも判明。
けっこう、このあたりの点の入り方は、ザックリと大きいゲームです。

最終的には、和邇乃児さん357点、でこねぇさん345点、りん250点で、もう、いろいろダメダメな感じでした。

うーん。
多分、わたしは、はじめに作戦を立ててその方針に従って、ダーーッとやっていくゲームの方が得意みたいです。
「ロシアンレールロード」は、けっこう、周りを見て臨機応変に作戦を変えていかないといけないゲームのような気がする。

まあ、ドイツゲーム賞も取ったことだし、家で2人で練習できる環境を整えておくのも大事かもしれません 。

ヘルムート・オーリー,Helmut Ohley,
レナード・オーグラー,Leonhard Orgler
Hans im Glueck Verlag
発売日 :

ゲーム会レポート,プレイ記録,ボードゲーム,ボードゲーム日記,湖畔のゲーム会,2014年5月末湖畔のゲーム会アグリコラ,エミネントドメイン,ゲーム会,セス・ジャフェ,ホビージャパン,七王国の玉座,政治,湖畔のゲーム会,

アグリコラ

アグリコラ プレミアムグッズ

アグリコラ
柵がない…

久方ぶりのアグリコラ。
去年・一昨年あたりは、湖畔のゲーム会では、定番の〆ゲームとなっておりました。

最近は、少しごぶさたになっておりましたが、これも、何回遊んでも楽しいゲームです。

去年あたりから、「小さな進歩」と「職業」のカードを10枚ランダムで配って、そこから7枚選んでゲームをスタートするということをしていたのですが、とうとう、ここ数回は、「小さな進歩」「職業」ともに、ドラフトしております。

ということで、多分、もはや説明不要なビックゲーム「アグリコラ」です。

実は、わたしは元々このゲームは、超苦手でした。
7枚ずつ配られた「小さな進歩」と「職業」を見ながら、いろいろ考えているときは楽しいんですよ。
この順番に出していけば、完璧とか思って。

でも、まあうまくいかない。が増えない、飯が食えない、畑が作れないという感じになります。

大概、後半は、

「もうオレのゲーム、終わっているのに長え」

てな感じになっていました。
まあ、これが、最初のゲーム2回ぐらい。
基本、意地悪なゲームですしねぇ。1

これ面白いのか?と思っていたときに、読んだのが、以前もここにかいた覚えがありますが、「I was game」さんの「なぜ俺のようなアメゲー厨がアグリコラを愛するのか」という記事だったのです。

まあ、大変暑苦しい記事なのですが、その中でも特に好きなのは、

「おいクソ、俺の家族が餓死するぞ!」

だったのです。
あぁ、このラインで楽しんでいけると思ったのですね。

この記事、一時期消えていましたが、最近復活してまた読めます。
今、よく読んだら「七王国の玉座」(「氷と炎の詩」)の話もあるじゃないですか。
わたしは、この人ほど、マゾっ気はないけど、まあ、好みは似ているのかも。

まあ、「アグリコラ」ってあわないなーと思っている方も、「アグリコラ」ファンの方も、「七王国」ファンの方も、ぜひ、一読してみてください。
多分、

「ひくわー」

っていう人もいるかもしれませんが。

で、それから、「なんとか家族を食わす」というのを中心に頑張ってきました。
増やすの1番。
食わすの2番。
みたいな感じ。

1人まわしを2回ぐらいやった後に、あまりにも思い通りになるので(当たり前だ!!)、これではいかんと、ねぇさんと数回練習。

その後ぐらいから、湖畔のゲーム会の〆ゲームとしての地位を獲得していきました。

ここ数年の湖畔のゲーム会は、3人固定が多かったですので(そして、それ以外の方が参加の場合は、「アグリコラ」は控えられていた)、基本、1番苦しいのではないかといわれている3グリを中心にしております。

ゲーマーの方とのお泊まりゲーム会があったときは、4人プレイをした覚えがあります。

でも、基本、4人用、5人用のカードや、追加のアクションなんかは、ほとんど知らないのです。
これ、4、5人で遊んでみたいなぁという思いもありますが、3人でも、充分に遊び甲斐のあるゲームです。

その後、プレイを重ねてわかったことは、「アグリコラ」は、基本を忘れてはいけないということです。

最近のわたしは、「アグリコラ」が始まる前は、いつも、この基本を見直して、思い出してからプレイしています。2

わたしの基本は、

  • 人確保。
  • そのために、木と葦重要。

 

  • 食べ物確保。
  • そのためのかまど重要
  • レンガ必要

 

  • 葦2こ以上は貯まってたら取っていく。
  • 木5こ以上は貯まってたら取っていく。
  • レンガ3こ以上貯まってたら取っていく。

 

  • 2ラウンド目、4ラウンド目には、葦が2つあるはず。
  • 畑仕事で食ってくためには、最低、畑2つ種麦2つ必要。多分、なんか職業がなけりゃ無理。

おそらく、あまりにも基本的すぎることかもしれませんが、これ重要。
そこに、「職業」、「小さな進歩」がうまく絡めばいいなぁという感じです。

でこねぇさんのプレイは、基本的に、「職業」、「小さな進歩」を並べるスタイルです。
だいたいゲームが終わったときに、両方のカードを合わせて10以上は出ている印象です。
特に、「職業」重視です。
前提条件に「職業3」あるようなかなり条件の重たいカードでも無理無理に狙ってきます。
職業カードって、能力を使う機会が多いほど良いので、基本早く出して、後半は割と選ばれにくくなるのかなぁと思うのですが、でこねぇさんがいるの場合は、後半もめし2の職業しか残っていない場合が多いです。

で、他の人が職業や小さな進歩を重視したプレイをしようとすると、不毛なスタプレの取り合いになって、漁夫の利を取られてしまいます。

そして、いつも、ゲーム終了時に動物が3種類ちゃんといることが多いです。

わたしは、どうしても、柵を建てるのが遅いことが多くて、最後に「改築・柵」で、無理矢理スペースを埋めることが多く、動物2種類いればいいことが多いです。
基本、すぐ食ってます。

和邇乃児さんは、バランスタイプ。でも、カードのコンボとかを見抜く力は強いです。

さて、今回ですが、職業のドラフト。

「乳母」がいる……。
これ、どう考えても強いよなぁ。増築しただけで家族が増える。そして、支払は、食料1だけ。
ということで、速攻に押さえる。

あとは、「托鉢僧」とか、「居候」とか、人気の無いカードがまわってくる。
「托鉢僧」は、「物乞い」カードを2枚まで返すことが出来る。
「居候」は、収穫をスキップする。畑から収穫できなかったり、家畜が殖えなかったりするい代わりに、食糧供給もスキップできる。
まあ、わたしは、動物増やすのがあんまり上手ではないので(基本、柵がないので、即食べることが多いです)、収穫スキップってそんなにいたくないかも。
みんな、ちゃんとまわそうと思うので、この手のマイナスあってもいいよカードは人気がないかも。
多分、どっちかのカードは、自分から流してまた帰ってきたカードだと思います。
うーん、人数がそれなりに増えていくとすると、食糧供給がうまくいかないこともあるかもしれないので、もらっておこう。

増築が大事になってくるので、葦をとったら追加食料をもらえる「柄付き網」もいい感じ。

このカードをみながら、プランニングしているときが、超楽しいです。
そして、始まったら、苦しいという(笑)

今回は、でも、「増築」という目標が定まっていたので、2ラウンド目にたまってる「葦」を取るために、早いうちにスタートプレーヤーを押さえておこう。

「小さい進歩」は、資源がなくても出せる「馬」。はじめっから、家畜を飼うつもりナッシングですな。

と思っていたら、

「葦もらいます」

と、1つしかない葦を取られました。

「りんさん、葦で起動するカードがなんかあったはず」

えぇ。ビックリしました。その通りなんですけどね。

葦がなくなったので、職業の「乳母」を。

「そのカード、強いカードや!!」

てな感じで、順調に家を建てて家族を増やしていきます。家族を増やすも、けっこう後に出て、いい感じ。

でこねぇさんが、「畑番」。

「それも、強いやつや~」

今回、和邇乃児さんは、ドラフトの最初のカードが地味だったようです。
最初に押さえていたカードが、「自由農夫」。これも、マイナスなくす系のカードですね。
マイナスはなくなるけど、プラスになるわけではないので、確かに地味で難しそうです。

わたしは、増築、改築に葦が必要。葦を取りに行けば、食料も手に入るということで、2つ葦があれが、すぐに取りに行く体制。
その割を喰って、でこねぇさんが、ほとんど葦があれず、増築できず、かなーり長いこと2人暮らしで辛そうでした。
それでも、最終ターンには、しっかり5人揃えてきたから、すごいよなぁ。

今回、圧勝ちゃうん。
と思っていたのですが、バランスの悪さは否めず。
りん40点。和邇乃児さん38点。でこねぇさん37点。
けっこう、僅差やん。

うーん。まあ、この農場見ても、バランスの悪さはわかりますよねぇ。
今回、柵なしです。

ウヴェ・ローゼンベルク,Uwe Rosenberg
ホビージャパン
発売日 : 2009-01-31
  1. わざと意地悪な動きをしなくても、おいしい動きはみんな狙っているので自然と思惑がバッティングするという。 []
  2. スマホから、Evernoteのメモを呼び出して。 []

ゲーム会レポート,プレイ記録,ボードゲーム,ボードゲーム日記,湖畔のゲーム会,2014年5月末湖畔のゲーム会アグリコラ,エミネントドメイン,ゲーム会,サンファン,セス・ジャフェ,ドミニオン,レース・フォー・ザ・ギャラクシー,戦争,湖畔のゲーム会,

エミネントドメイン

エミネントドメイン
星に効果がないとつにらい

「エミネントドメイン」は、デッキビルドです。
初期デッキに10枚のカードを持っていて、5枚引いて、初期手札。
このあたりは、まったく「ドミニオン」です。

自分の手番にできることは、カードをプレイしてその効果を得ることと、新しいカードをデッキに入れることといえば、これも、まったく「ドミニオン」です。

ただカードの手の入れ方が、そのときにつくられいたデッキビルドとは全然違う方法をとっていました。

プレーヤーは、自分の手番では、手札を使って「アクション」と「任務」という2つのことを行います。

このうち、「アクション」というのは、カードを1枚プレイして、そのカードにかかれているカード効果を発揮することです。
この「アクション」は、してもしなくてもいいです。
「エミネントドメイン」には、「ドミニオン」でいうところの財宝カードはありません。また、なんのアクションもついていない「勝利点」カードが手札に入ることもありません。
手札5枚のカードのなかから、したいアクションを1つだけ選んでします。

基本、カードの種類は、「探索」、「軍事」、「入植」、「生産・貿易」、「研究」の5種類です。
あと、初期カードとして、基本カードの5種類のどれかに置き換えられる「政略」というカードが1枚だけ初期デッキの中に入っています。
「探査」をプレイするとカードを追加で2枚引くことが出来ます。
「軍事」をプレイすると戦闘機コマを1こ手に入れることが出来ます。
「入植」をプレイすると自分がキープしている裏向きの惑星の下にそのカードを入れることが出来ます。または、キープしている裏向きの惑星の下にカードが充分貯まっている場合は、その惑星を表向けにして自分の支配下に置くことが出来ます。
「生産・貿易」は、「生産」か「貿易」かのどちらかを選びます。生産の場合は、自分の支配している惑星の資源置き場に、対応する資源を1つ置くことが出来ます。「貿易」の場合は、自分の支配している惑星の上にある資源を1つ出荷します。資源を1つ出荷すると1点の影響力チップという得点をもらうことが出来ます。
「研究」は、手札からカードを廃棄して、デッキのカード枚数を減らします。

さて、この「アクション」は、5枚のうち1枚しか使いません。
また、「お金」にあたるカードはありませんので、あとの4枚の手札はどうなるのか?
また、デッキのカードはどうやって増えていくのか?
そういう疑問を解消するのが、「任務」です。

「任務」は、必ずしなければなりません。
「任務」は、場にある「探査」、「軍事」、「入植」、「生産・貿易」、「研究」のそれぞれのカードの山から、1枚とって、自分のデッキに加えます。
加えると共に、それぞれのカードにかかれている「任務」の効果を発揮することができます。

「任務」をするときは、自分の手札から同じアイコンがかかれているカードを出して効果をブーストことが出来ます。また、そこに、自分が支配している惑星にかかれているアイコンも加えて数えることが出来ます。同じアイコンのカードが多ければ多いほど、大きな効果を発揮することができます。これは、「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」惑星に、いろいろなフェイズ効果がついているのに似ています。
また、「任務」は、「サンファン」の役割選択や「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」のフェイズ選択とよく似ています。他のプレーヤー達も、手番プレーヤーが選んだ「任務」に手札から同じアイコンを持つカードを出すことで、便乗することが出来ます。手番プレーヤーは、他のプレーヤーよりも少しお得な効果がつきます。便乗をしなかった場合は、手番以外のプレーヤーは、カードを1枚引くことが出来ます。

このゲームをわかりにくくしている部分が、この「アクション」のときの効果と「任務」のときの効果が、同じカードと違うカードがあるところです。
「探査」と「研究」は、この「アクション」と「任務」がまったく違う効果になります。
「生産・交易」は、基本的に「アクション」と同じ効果です。
「軍事」、「入植」は、「アクション」のときと同じ効果と、そりとは別のもう1つの効果があります。
このために、どれがどの効果だっけ、この効果は「アクション」だっけ「任務」だっけという確認や勘違いが、なんだかこのゲームをわかりにくくしているなぁと感じさせます。

「探査」の任務を選ぶと、「探査」のアイコン分-1枚の未知の星を探査して、1枚をキープすることができます。
未知の惑星は、裏向きの山として管理されていて「探査」を選ぶとその山から惑星のカードを引いて1枚キープすることができます。
「探査」のアイコンが多いとその分だけたくさんのカードを引いて見ることが出来ます。
惑星には、それぞれ、属性や、得点、追加の効果、支配下のしやすさなどが設定されていますので、「探査」の任務をブーストすることができれば、惑星の選択肢が増えていきます。
手番プレーヤーは、ボーナスとして、惑星カードを1枚追加で引くことが出来ます。

「生産・貿易」は、それぞれ、「生産」を選べば、資源を生産、「貿易」をすれば資源を貿易して得点チップを手に入れるという「アクション」と同じ事が出来ます。ただし、アイコンによってブーストすることで、アイコンの数だけ複数「生産」したり、「貿易」したりすることができます。
手番ボーナスは、カードが切れてしまうまでありません。

このあたりは、まったく効果が違ったり、効果が同じなので、間違えにくいのです。
で、どうだったっけと思うのが、次の「軍事」と「入植」の2つです。

「軍事」は、アクションと同じ効果として戦闘機を手に入れます。ブーストすれば、それだけたくさんの戦闘機を一気に手に入れることが出来ます。
じゃあボーナスはというと、追加で1こ戦闘機を手に入れるだと思うでしょう?でも、違うのです。
「軍事」のボーナスは、「戦闘機を手に入れる代わりに惑星1つを攻撃する」なのです。

惑星を攻撃。戦争だ。インタラクションだ。
違います。

これも、「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」の伝統(?)にのっとり、攻撃できるのは、自分がキープしている惑星だけです。
自分のキープしている惑星は、軍事制圧か、入植によって自分の支配している惑星となりカードを表に向けることが出来ます。
惑星のカードの裏側には、「軍事」、「入植」のぞれぞれでどれだけの条件を満たせば支配下に置けるのかという条件がかいてあります。
この条件のどちらかを満たすことで、その惑星を表に向けることが出来るのです。

「軍事」の手番ボーナスの「惑星1つを攻撃する」を選んだ場合、今まで集めた戦闘機をその条件のかずだけ消費して、その惑星を支配下に置くことが出来ます。
だから、こちらの「任務」の効果を選んだ場合は、バーストさせてもなんの意味もありません。

「入植」も同じような感じで、普通の効果は、惑星のしたに「入植」のアイコンのあるカードを入れることです。アクションでは1枚しかいれられませんでしたが、「任務」の場合は、「入植」のアイコンのある手札のカードを一気にキープしている惑星の下に入れることが出来ます。
たまに、自分の支配している惑星にこの「入植」のアイコンのある惑星がある場合があります。その場合は、キープしている惑星に入れなければならない「入植」カードの数がその分、少なくてすみます。
「入植」の手番ボーナスは、惑星の下にカードを入れる代わりに、条件を満たしている(充分にカードが下に置かれた)キープしている惑星を表向けにして自分の支配下に置くことが出来るです。

さて、この場合、「入植」するために使用していた惑星の下に置かれていたカードは、一気に、捨て札に置かれます。
そうすると、デッキが「入植」のカードばかりであふれてしまうことになります。

つまり、惑星を支配して表を向ける方法は、基本的に、この「軍事」と「入植」のときに、リーダーボーナスを利用するしか方法がないわけです。
惑星を支配していって、点数を獲得していくゲームなので、これ、重要です。
「軍事」でいくの?「入植」でいくの?いつ、人の「任務」に便乗して自分も「任務」ができるの?
手番の任務で、ボーナスを使える状態になっているの?

このあたりの他のプレーヤーとのインタラクションが「エミネントドメイン」の面白さの1つなのですが、もう、1つ大きなデッキビルドとしてのおもしろさが、このゲームのなかには、組み込まれています。
それが、「研究」です。

「研究」の任務は、3つ以上「研究」のアイコンのあるカードがなければ、発動しません。
「任務」のときは、山から「研究」のカードをとってきますから、基本的に、手札5枚中2枚に「研究」のアイコンがなければなりません。
最初に入っている研究のカードは2枚だけ。デッキ10枚。そして、かならず手番ごとに「任務」がありカードが増えていきます。
その中で2枚の「研究」が同じ手札に入る確率は?
と考えればわかるように、かなり意識的にデッキを構築しなければ、効果のないカードです。

「研究」の任務を選び、条件を満たすことが出来れば、特別なテクノロジーカードを手札に入れることが出来ます。

テクノロジーカードには、3つの系統があり、それぞれの系統でレベル1からレベル3までのカードがあります。

系統は、自分の支配している惑星の属性に関係があり、自分の支配している惑星の属性のカードしか選ぶことが出来ません。
また、レベルは、惑星の数と必要な「研究」アイコンの数に対応していて、レベル2のテクノロジーカードを入手しようとすれば、同じ属性の惑星を2つ持った上に「研究」のアイコンを5つ示さなければなりませんし、レベル3のテクノロジーカードを入手しようとすれば、同じ属性の惑星を3つもった上に「研究」のアイコンを7つ(!!)示さなければなりません。

テクノロジーカードは、入手が難しいことがあり、強力なアクションができたり、1枚のカードに複数のアイコンをもっていたり、得点がついていたりします。

で、このテクノロジーカードが、39枚あります。
これが、なんと39枚のユニークカードなのです。

正確に書くとレベル1のカードは、カード名は6種類で4枚ずつ同じ名前とアクション効果をもったカードがあります。ただし、同じ名前のカードでも、カードについているアイコンは、すべて違います。
レベル2、レベル3のカードは、完全に、それぞれまったく違った効果を持ったカードになります。

これらのカードを自分のデッキに投入することによって、自分だけの独自の効果的なデッキを組み立てていくことになります。

これらのカードは、条件がそろったカードのなかから、1枚選ぶことができます。
つまり、条件にあった複数のカードのなかから、「これだ!!」というカードを選ぶのです。

特定のカードを得るためには、属性のあった惑星を集めて丘な蹴れ長谷なりません。また、ユニークカードなので、相手が同じカードを狙っていた場合は、相手よりも早くデッキを構築してテクノロジーカードを取りに行かなければならならないでしょう。

自分の手番の「アクション」と「任務」が、終了したら、プレーヤーは、残った利用していない手札から、好きなだけ捨てて、手札5枚になるまでカードを引くことが出来ます。

ですからら、今回使わなかったカードも、有効活用することが出来ます。
「研究」など、複数枚がそろわなければならないカードも、手札に残して置くことでそろいやすくなっています。
また、自分の手番がまわってくるまでに、誰かが、「任務」しそうなカードがあるのなら、それを残して置いて便乗するのもいいでしょう。

このように、周りのプレーヤーの動きを見て(読んで)動いていく部分と、計画的にカードを手に入れて利用していくというデッキビルドの計画的な部分の楽しさを両方詰め込んだのが「エミネントドメイン」です。

ゲームは、すべての得点チップがなくなるか、「任務」のたびに減っていくカードの山が、規定の数だけ切れれば、終了となります。

得点チップ、惑星の得点、テクノロジーカードの得点を足して、1番得点の多いプレーヤーの勝ちとなります。

さて、このように、いろんな楽しさを詰め込んだ「エミネントドメイン」なのですが、詰め込んだ分、ちょっと見通しの悪いゲームになっております。

1つは、さっきもかいた同じカードを使うのに、効果が微妙に違ったり、同じだったりするという部分です。
これは、実は、テクノロジーカードが入ることで、よけいにややこしくなっています。
例えば、テクノロジーカードには、「アクション」で出すことによって、「戦闘機を2つ得て、惑星を1つ攻撃する」というカードがあります。
基本的に、「惑星を1つ攻撃する」というのは、「任務」でしかできない効果なのです。でも、このカードを使えば、アクションで出来る。
このカードを使うことで、人に便乗されずに、「惑星を攻撃」出来るわけです。そこが、このカードを選んで使う醍醐味です。
でも、基本的には、「惑星を攻撃」は、「任務」でしかできなかったために、カードを使うときに、

「これ、『任務』として使うんだっけ?」

と思ってしまうのです。

もちろん、「任務」というのは、種類ごとの山札からカードをとることで、ユニークカードであるテクノロジーカードには山がないので、「任務」として使うことはありえないのですが、取ったカードがすぐに手札に入ってくるということもあり、なんか、そう勘違いしてしまいがちなのです。

さらに、他のプレーヤーも、

「それに便乗します」

と言いたくなってしまうのです。
まあこれは、実は、普通のアクションのときでも、「軍事」や「入植」、「生産・貿易」の「アクション」を選んだときには、起こりがちです。
「任務」にある効果をしているときは、つい、便乗したくなるのです。

もう1つの見通しのわるさは、種類の多いテクノロジーカードです。

ルールブックには、慣れるまでは、テクノロジーカード無しにプレイして、慣れてからテクノロジーカードを入れてプレイしようと書いてあります。

でも、入手するのに手札を整えなければならず、効果的に使えば超強力な「「テクノロジーカード」を、計画して選んで自分のデッキに入れるというのは、このゲームが、デッキビルドである肝の部分であり面白さの中心です。

でも、このテクノロジーカードを「選ぶ」という部分は、このゲームの敷居を高くしてしまっています。

ゲーム中に、すべてのテクノロジーカードが使用されます。
基本、すべてのテクノロジーカードの効果がちゃんとわかっていなければ、デッキ構築のしようがないのです。
ゲーム前に、テクノロジーカードの効果を読み込んで、理解しておかなければなりません。

まあ、ゲームしながら慣れればいいわということで、ゲーム中、「研究」の「任務」をした場合でも、レベル1のテクノロジーカード8枚のなかから、カードテキストを見て1枚選ばなければなりません。

このあたり、ちょっとずつ特殊能力があるカードが増えていき慣れていくのではなく、ある時点で、バッとカードが増えて自分で選ばなければならなくなる。
もちろん、それが自由度の高さなのですが、同時に敷居も高くなってしまいます。

「サンファン」や「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」の場合は、自分の手の中にあるカードの効果だけを気にすればよくて、それは、5枚とかわりと限られた数です(全部が特殊効果のあるカードということはめったにありませんし)。そして、特殊能力のあるカードの中でも、今、自分が使えるカードというのがさらに限られています。
そうやって、ある程度選択肢を絞る。

「エミネントドメイン」の場合は、その手札にまわってきたカードを使うという選択肢の前に、使うためカードを選ぶというメタな選択肢が出来ているのです。これは、「アグリコラ」をいきなりドラフトありではじめるみたいなものだと思います。

さて、このゲーム、必ず自分のターンに1枚ずつカードが増えていきます。
そのままにしておくと「研究」なんかそろうわけがない。
また、同じアイコンのカードを集まれば、効率的に任務を果たすことが出来ますが、いろいろなことをバラバラにしていると、なんか、単発の動きだけがあって、何が面白いのかわからないゲームになってしまいます。

普通のデッキビルドだと、お金がいっぱいあれば、何となく強そうなカードを買っているだけで、以外となんとかなったりすることがあります。

でも、このゲームの場合は、かなり意識してデッキを構築しないと、うまく動くことができません。

今時のゲームだと、それでも、適当にアクションしていれば、なんらかの点数が入ったり、救済処置があったりして、進んでいくのですが、このゲームの場合、そういう仕組みが、ほとんどありません。

ダメなデッキを作ってしまうと、本当に序盤から終盤まで、身動きがまったくとれなくなってしまうことがあります。
しかも、それが、カード引きという運少しあるのですが、すべて自分のやった結果として戻ってきます。

そして、それぞれの基本のカードは、最高のパフォーマンスを発揮するためには、他のカートがない方がよいという形でつくられています。

だから、最初は、「探索」をしっかりして、惑星カードが集まったところで、どんどん「入植」していこうとか、最初、「研究」でカードを圧縮して、惑星カードを集めたりするのは、後追いにまくろうとか、かなりしっかりとした計画が求められます。

このなんとなくではなくて、最初から、かなりしっかりした計画をもってデッキを構築していかなければなりません。
このあたりも、ちょっと敷居が高いところかなぁ。

だから、はじめての人がこのゲームをすると、「なにをしたらいいのか、まったくわからなかった」ということになりかねません。

今時のゲームとしては、親切なガイドがついていない感じのゲームです。

でも、この他のプレーヤーとのからみの部分とデッキビルドの部分のからみが、ちょっとでも見えてきたら、とても楽しいゲームになります。

まぁ、初見で面白くて、やりこみが出来るゲームがあるのに、初見が微妙な感じのゲームをする必要があるのかといわれれば、確かに、そういう親切さにはかけると思います。

特に、このゲームは、「デッキビルド!!」として、宣伝して売り出されました。
「デッキビルド」はその時の大きな流れだっただけに、ファンもいっぱいいたと同時に、アンチな人もいっぱいいました。

ファンからは、デッキビルドとしてゲームとして抽出された部分のあまりにも斬新さに、

「これじゃない!!」

といわれた気がします。そして、アンチな人からは、デッキビルドであるということで、

「ノット・フォー・ミー」

と拒否されました。

「レース・フォー・ザ・ギャラクシー」の世界で、「ローマの栄光!」みたいなカードの使い方をしながら、デッキビルドするというテーマ、システムが、既存のゲームのキメラな部分のよせあつめに見えるところ。そして、そう見えながら、テイストが全然違うところが、反感をかってしまったところもあったかもしれません。

でも、今までのドミニオンクローンではないデッキビルドゲームを作ろうとしたものすごいチャレンジャブルなゲームだと思います。

わたしは好きで、遊ぶ機会があれば逃したくないゲームです。

ちょっと(日本では?)早すぎたゲーム。
それが、「エミネントドメイン」だと思います。

まあ、機会があれば、2、3回続けて遊んでみて下さい。

あと、やっぱり、いきなり輸入されずに日本語版が出たゲームって、ちょっと評価が低くなっている気がします。

ゲーム会レポート,プレイ記録,ボードゲーム,ボードゲーム日記,湖畔のゲーム会,2014年5月末湖畔のゲーム会アグリコラ,イエローストーン,ゲーム会,ドミニオン,宝石の煌き,湖畔のゲーム会,

宝石の煌き

宝石の煌き
もうちょっとで…

最近の定番ゲームです。
もはや、ガチガチの洗面器ゲームとなっております。

わたし、洗面器ゲームって、苦手意識がありました。
まあ特に、がまんができなくなったとたんに、ダーーーッとマイナスがなだれ込んでくるようなゲーム。
具体的に名前をいうと、「イエローストーン」とかですね。
あのバーストしたときのショックが強すぎるんですよ。
小学生なら、その瞬間に、涙が出ちゃうレベルです(笑)わたしの感性は、小学生なみなので。

まあ、後で見回せば、みんなずっと洗面器に顔をつっこんでいるわけにもいかず、みんなみんな割と平均的にひどい目にあっているし、はじめから、そういうゲームであるということを理解しておけば、多分、大丈夫なんだと思うのですが。

それでも、あの初めて決壊したときの衝撃というのは………。

でも、「宝石の煌き」の場合は、同じ洗面器なんだけれども、顔出したときに、いやなことがおこらない(ように見える)ところのがいいなぁと思います。

これは、実は、「祈れ、働け」が、他の「アグリコラ」や「ル・アーブル」とくらべて、食糧供給がないのできつく感じないのと同じ理由だと思います。
実は、食糧供給という大きな目標が消えた分、すごい手数の損をしていても気づきにくいだけだという。
でも、後でマイナスを喰らうよりも、なんとなく動きが制限されているなぁと感じる方がストレスが少ないのです。

実は、昔は「アグリコラ」もそこが苦手でした。
でも、「アグリコラ」は、「I was game」さんが載せていた「なぜ俺のようなアメゲー厨がアグリコラを愛するのか」というハイテンショな記事があって、それを読むと、俄然やりたくなったのです。

さて、「宝石の煌き」にもどりますが、りん、でこねぇの2人が、やりこんでいるのに、和邇乃児さんにまったく勝っていないのがこのゲームです。

さて、ここで、「宝石の煌き」が洗面器ゲームたるゆえんですが、1つは、

安易に考えずに購入してはいけない。

ということです。

拡大再生産だー。点数のついていないカードでも、購入していたら、数の力で高い点数のカードが取れるぞ~と思っていたら大間違い。体制が整った頃には、ゲーム、終了していますから。
↑ でも、初心者同士の最初の数回は、それで充分やっていけますし、楽しいのです。

でも、これだけで、このゲームを判断するともったいない。

多分、これ、最初のカードの並びに見たときに、どんな流れでいくのかを見極める「ドミニオン」に近いようなゲームだと思います。

もちろん、ランダム要素があるので、思い通りにはいかないのですが。それでも、人が取ったカード、宝石、場のカード、貴族なんかはすべてオープンになっています。そして、点数の大きなレベル3のカードや、貴族のカードは、取りにくいので実はそれほど動きがない。

そして、レベル3のカードは、点数が4点や5点あるわけです。
ゲームの終了条件が、15点。だいたいレベル3のカードを3枚取ることができたら、ゲーム終了です。1
実は、レベル3のカードを2枚ぐらいとって終わってしまうパターンが多い感じです。

レベル2のカード2、3枚で、5点ぐらい積み上げて置いて、レベル3の5点のカードをとったら、10点。そこに、もう1枚レベル3のカードとレベル2のカードが1枚ずつからんでくるような感じです。

そうです。けっこう、貴族よりも、レベル3のカード重視です。

レベル3のカードを獲得するには、(特に5点のカードの獲得には)、同じ色が極端に必要になります。
例えば、緑7ことか。緑だけ5個であと3種類3個ずつとか。
この極端に必要な色の宝石がかぶっているレベル3のカードが2枚以上あるのなら、その色の宝石カードを優先的に取っていくべきです。

もちろん、相手も同じことを考えますので、その宝石カードを取るために必要な宝石は、枯れてしまいます。
少しでも、アドバンテージを取りたければ、同じ色の宝石を2枚とれるタイミングは、超重要です。
つまり、逆にいうと、相手に同じ色の宝石を2枚取らせないことは重要なのです。

これが、このゲームの洗面器ゲームたる第2の点です。

「その宝石、今、返すの?」

そう。できる限り宝石は、ため込んでから放出するのです。
色が枯渇していれば、相手は選択肢をせばめるしかなくなります。

でも、ただ必要な宝石を取り合っているだけの時点は、まだ甘いのです。
このゲーム、カードをがめて宝石の代わりに金をもらうという行動があります。
普段なら、3個もらえる宝石がオールマイティとはいえ1個しかもらえない。単純に考えたら、2個損な気がします。
でも、今、キーになるカードが場に1枚しかなかったら。
これを、押さえてしまったら?

カードを獲得することにはいつもリスクがつきまといます。
カードを獲得して、自分の宝石を放出した瞬間、さらに良いカードが出てしまったら?

でも、カードをがめるだけの場合は、自分の手持ちの宝石は使用しません。
めくったカードの方がよかったら、次の自分の番に獲得できる可能性も大です。

さらに、手札にがめたカードは、場のカードを動かさずに獲得することができます。
このあたり、「場が動かない」というのは、嫌われる原因になるかもしれないのですが、このゲームは、洗面器ゲーム。
じっと動かない場を耐えるのが楽しい。

もちろん、手札にがめられるのは3枚ですから、がめるカードを間違えると死んでしまいます。

さて、もちろんこの押さえるカードは、高レベルのカードの方が効果は高いです。
自分の作戦をそれで、確定していくことができます。
でも、あまりにも早くレベル3のカードをさえるのは、考えものです。
相手に作戦の方向転換の余地を与えてしまいます。

レベル3のカードは、作戦を進めてきたプレーヤーの思惑を一気に潰すタイミングで、カードを握るのです。(と、タイミングを計って、取られて泣くのです)

こうして、お互いに縛り合っていくと、場に、欲しいカードも、欲しいタイルもなーいという状況がうまれてきます。

多分、その

「えー、なにしたらいいの?」

という状況にどう耐えていくのかということこそが、このゲームの醍醐味です。
そして、その1手で、勝負が決まる。

ということで、今回の初手番、わたしから。

「このレベル1カードをがめて、金をもらいます」

いや、初手番に、レベル1のカードをがめるのは、なかったかも。
宝石全然、縛ってないし。

また、和邇乃児さんに負けました。

  1. レベル3のカードが4点ばかりだとしても、それまでに、レベル2のカードで3点ぐらいそろいます []

ゲーム会レポート,プレイ記録,ボードゲーム,ボードゲーム日記,個人宅,2014年GWゲーム会アグリコラ,カシュガル,クラマー,ゲームハウス,ゲーム会,サンファン,シュテファン・マルツ,テラミスティカ,ドミニオン,プエルトリコ

ロココの仕立屋

最近、リプレイ欲を刺激するゲームというのは、ものすごく歪んだところのあるゲームだなぁと考えています。

ゲームハウスでリプレイ率の高い「ドミニオン」、「アグリコラ」、最近では「カシュガル」なんかは、どこかすごく歪んでいるところがある。
「ドミニオン」は、王国カードの組み合わせによって、まったく違ったゲームになります。そこが、クソゲー呼ばわりされるところでもあるんだけれど、多様性を生んでいます。
「アグリコラ」は、あの圧倒的な「職業」と「小さな進歩」の数と組み合わせで、やっぱり、ゲームバランスがどうのこうのといわれながら、やっぱり、いろいろなことを試したくなる。多分、「テラミスティカ」なんかのキャラクターそれぞれで種族が違うというのも、それぞれの能力の違いと組み合わせの違いでプレイ意欲を持たせているのだと思います。
「カシュガル」や「サンファン」も、カードの引きが大きい部分があるのですが、そこが面白さを生んでいる気がします。
もちろん、本当に「もう、このカード取れば勝ち」というようなものではなくて、歪んでいながら、ちゃんとバランスがあるというのがとても大事なことなのですが。一方で、

「あのカードを取られたら負けだよね」

とか、

「それ、強すぎ」

とかもいわれがちでもあります。
でも、その分、ドラマチックな展開になるような気がします。
そういう話しを、でこねぇさんとしていたときに、

「じゃあ『ロココ』はどうよ?」

と聞かれました。

和邇乃児さんも、

「何回かすると、ある程度、最適手が決まっちゃうゲームかも」

と言っておられました。

あぁ。
たしかに、「ロココの仕立屋」は、多分、そういう歪みがほとんどないゲームです。
まぁ、仕立てる服と材料はランダムですし、その出方によって調節しなければならない部分はあるけれど、材料だけで考えれば、布4種類と糸とレースの6種類しかありません。
アクションカードは、出てくる順番は少し変わりますが、1、2ラウンド差があるぐらいで、常にゲームにすべてのカードが登場します。
だから、その意味では極端な展開、びっくりするような多様な展開というのはおこらないようになっている気がします。

わたしが、このゲームに感じているのは、完成度の高さなのかも。
一方で、そうやってわざとバランスの一部を崩して多様性をもたせるゲームがあるとしたら、もう一方で、常に一定の水準の面白さを保証するゲームというのがあって、それが、「ロココの仕立屋」であったり、「プエルトリコ」であったりするのかもしれません。1

マティアス・クラマー,Matthias Cramer
ルイス・マルツ,Louis Malz
シュテファン・マルツ,Stefan Malz
Pegasus Spiele Gmbh
発売日 : 2014-04
  1. まぁ、「プ」は、まだまだ、そう感じるまでプレイ出来ていないですが []