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樋口一葉 ちくま日本文学全集41

えーとですねぇ、文語体は、やっぱり難しいです。

「たけくらべ」とか、かろうじてストーリーを知っている話は、なんとか入ってくるのですが、読むのが辛い。
そして、自分の読み取っているストーリーが、正しいのか、勝手な解釈なのかが、良くわからないです。

一文が長いのと、地の文とセリフの文が、そのまま続けて書いてあるのが、なによりも難しく感じました。

でも、けっこう、セリフとかには、リズムがあっていい感じのセリフもあるんです。だから、なんか、もうちょっとだけ、これを読み取る力があれば、きっと、面白いんだろうなぁと思うのですが。
だから、苦しいながらも、最後まで読めないことはなかったです。

で、いい加減なわたしの読みで、読み取ったことは、こんな感じ。

  • 恋愛中心。
  • 女の子、ちょっと気が強い。
  • 素直になれなくて。
  • 年上の女の子にあこがれるやんちゃな男の子。
  • けっこう、途中で、プッツリ終わってるようなエンディング。
  • 男の子のタイプは、優等生とやんちゃ。ウブな優等生の方が、本命?
  • 世間の噂に引き裂かれ……。

本当は、その当時の生活のありようなんかもしらなければ、ものすごく浅い読みになるんだろうなぁと思います。
でも、なんか、昔も今も、かわらないところもあるのかなぁと思ったりもしました。

木山捷平,読書ちくま日本文学全集,日本文学,木山捷平,筑摩書房

木山捷平 ちくま日本文学全集40

木山 捷平も、始めて聞いた名前です。
あんまり、始めて聞いた名前にあたりはなかったです。まぁ、有名ということは、それだけ面白いと思った人が多かったということなのでしょう。

でも、この木山 捷平は、けっこう面白かったです。
なんというか、どうしようもないすけべ親父なところが。

エッチでも、エロでもなく、すけべ。
憎めない感じです。

中野重治,読書ちくま日本文学全集,プロレタリア文学,中野 重治,日本文学,筑摩書房

中野重治 ちくま日本文学全集39

中野 重治は、知りません。
転向したプロレタリア文学者のようですね。はじめの方に載っている作品は、プロレタリア文学特有の臭いがあって、わたしにとっては、おもしろくないです。
おもしろさが理解できないのです。プロレタリア文学。

まあ、後の方の「国語と方言」とか、「ハイネの橋」とかは、悪くないですけど。

なんか、イマイチでした。

作者,大佛次郎ちくま日本文学全集,吉川 英治,大佛 次郎,日本文学,筑摩書房

大佛次郎 ちくま日本文学全集38

メチャクチャ、エンターテイメントです。
この人が入っているんなら、なんで、吉川 英治は入っていないんだとか、思ってしまいます。まあ、純文学、大衆小説という分け方自体が、けっこう曖昧なものなのだと思いますが。

そんなこと考えずに、なんでも面白いものを入れちゃえばいいのに、と、わたしなんかは、乱暴に、そう思ってしまいます。

特に、「鞍馬天狗」のラストのオチが、かっこよすぎ。

正岡子規,読書ちくま日本文学全集,戦争,文学,日本文学,日露戦争物語,正岡 子規,江川 達也,筑摩書房

正岡子規 ちくま日本文学全集37

わたしの正岡 子規のイメージは、江川 達也の「日露戦争物語」の前半のノボさんのイメージです。

元気な頃のお話は、割と、そのイメージ通りかな。いや、病気になってからも、偉そうにしながら甘ったれなところなんかがかいま見えたりして、基本的には、楽しい人なんだろうなあと思いました。1

野球を楽しそうに語るところなんか、いいです。

いや、お前の説明、さっぱりわからんし!!

まあ、野球自体も、めちゃくちゃ画期的なありえないルールのスポーツなんだと思いますけどもね。

短歌、俳句の批評は、よく理解できないところもあるのですが、この人、めちゃくちゃ真面目で理屈っぽいです。
理屈で歌を詠んではいけない、感性で詠めということを、ひたすら理屈が通るように理屈で説明しようとしているみたいに感じました。

うーん、わたしは、短歌や、俳句はよくわからないのです。特に、俳句は、よくわからない。
でも、この人の俳句、そんなに感心できるものとは思えないんですけども……。

  1. まあ、書く文章とその人の実像がかさなるかというと、微妙なところがあるのですが []