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どんくさいおかんがキレるみたいな。 方言が標準語になるまで

松本 修の言葉シリーズ、第2弾。
「全国アホ・バカ分布考」は、どっちかというと「アホ・バカ」という一般的な言葉が中心でしたが、こっちは、どんどん変化していく流行語がメインです。まあその流行語の中でも生き残ってずっと使われていくような言葉ですね。
時代的に、取り上げている言葉が、自分とドンピシャなので、面白かったです。

たしかに、わたしの使っていることばって、テレビの影響をモロかぶりしていますねぇ。

まぁ、ウチは「おかん」とは言わずに、「おかあはん」なんですけどね。でも、兄弟は「おかあさん」と呼ぶので、これは多分「じゃりン子チエ」の影響。

言葉が変わってしまうと、以前はどう表現していたのかわからなくなってしまうことってあります。
「ゲットする」なんて言葉は、あきらかに「ポケモン」からうまれた言葉だと思うのですが。「手に入れる」とか言っていたのかな?今では、「ゲットする」の方がしっくりする気がします。

意味が、微妙に変化していく様子も、なかなか興味深かったです。

思わず、人に話したくなる知識です。

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全国アホ・バカ分布考 はるかなる言葉の旅路

これで、探偵ナイトスクープがブレークした、懐かしい話です。
わたしが学生の頃なので20年以上前だよね。でも、今読んでも、おもしろいです。

ただ、差別用語に対しては、単純に嫌悪感を表明しているのですが、もしかしたら、それらの言葉も、元々は、違った意味、柔らかい意味があったのではないかと感じました。
はじめは、柔らかい意味であった言葉は、もしかすると使われていくうちにだんだんと、キツいイヤな意味を持って行ってしまう性質があるのかもしれません。

そして、その言葉が、古く、キツくなった故に、また新しい言葉が 生み出されなければならなくなってくる。
そのサイクルが、分布として残っているのではないかと思いました。

そして、かなしいことに、関西の「アホ」も、このころに比べると、だいぶんキツい言葉になってきたのかな~。
テレビで、聞くことも少なくなった気がします。
ボクらは、バカと言われるとキツく感じたけど、今の子たちは、アホと言われるとそれと同じぐらいキツく感じるのかも。

それは、今時の子どもの心が弱くなったとか、そういうこととは関係なしに。
そしてまた、なにか新しい言葉がうまれてくるのかなぁ。