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マカロンムーン

なんか、「ななめの音楽」ぐらいから川原 由美子、凄いところにいるなぁと。
懐かしの「前略・ミクルハウス」では、普通の良質な少女マンガだったのが、「ペーパームーンにおやすみ」、「観用少女」で変化してきて、「ななめの音楽」で、今までの世界と繋がっているけれどまったく別の世界にきた感じがすごいです。

今回の話は、「ななめの音楽」の延長上にある世界みたいです。物語の構造としては、メタな作者がいる感じで、もしかしたら、「玉手匣」に似ているかも。
物語として、表面上ふわふわしていますが、ものすごく奥まである感じ、闇がある感じがいいなぁと思います。

読み終えて、本のカバーをみたら、著者欄に、川原 由美子だけではなくて、こゆるの名前もあって、ちょっとニヤッとした。

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TUKIKAGEカフェ1

詩の言葉で綴られたマンガ。
多分、ここにあるのは、ある時代の少女マンガが究極に進化していった姿。
そうなると、読める人間が限られてしまって、廃れていってしまうんですけどねぇ。

でも、前作みたいに変な感じじゃなく、ちゃんとものすごく少女マンがしているのがすごい。

マダムと主人公は、実は同一人物なのではないかと思っています。

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ななめの音楽2

家に帰ったら、兄も、この作品に衝撃を受けていたようでした。
まあ、「川原 由美子は、どこに行く~」と思いますよねぇ、これ。
しかも、壊れているんではなくて、ものすごく良くできているし。

特に、最後の方の展開は凄いです。
難しいお話なので、解釈の仕方は間違っているかもしれませんが。もしかすると、怖い話なのかな?
ものすごくお互いを大切に思っていても、理解し合うことは不可能に近いというお話ですよねぇ。
微妙にずれているようで、つながっていると思っていた会話が、実は、まったく伝わっていなかったという。

でも、寄り添って生きるということは、理解しあうということともまた違うのかも。
認めあうというのが近い?

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ななめの音楽1

「観用少女」の次の作品になるのかな。川原 由美子の新作です。
そして、未だかつてわたしの見たことのない川原 由美子作品で、ビックリしました。

たしか、SFっぽい作品もあった気はするけど、こんな作品をかく(かける)とは、思ってなかったです。
とっぴもない設定があっても、わりと現実の人、日常的な描写が中心の人だと思っていましたが、ものすごく幻想的な不思議なお話です。
しかも、そこにハードな異世界の航空史みたいなのが入ってきています。

バックには、現実のきびしさみたいなものも見え隠れしていますが、そのあたりも、今まで、あんまり扱わなかったところです。

これは、期待大です。

……えっ、リメイクですか?まったく知らんかった。
……えっ、2巻で完結?

では、来年も、素敵な本と素敵なゲームに出会えますように。

よいお年を。