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三原順 少女マンガ界のはみだしっ子 総特集

死してずっと、ファンから愛され続けている作家ですねぇ。
「はみだしっ子」は、ものすごい名作なのですが、そこで止まっているとやっぱりもったいないと思います。
その先も、やっぱりすごいので。

「ルーとソロモン」、大好きです。
「ムーン・ライジング」のシリーズは、読み返さないといけないなぁ。

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LAST PIECE 三原順作品集

デビュー作から、あまり単行本に収録されなかった作品まで。
これで三原 順のマンガは、全部、白泉文庫に収録されたことになるのかな。

文庫本にして20冊。
すべてが傑作といえば言い過ぎかもしれなないけれど、すべてが問題作であり、作者からの問題提起です。それは、コメディのように見える「ルーとソロモン」ですら。

亡くなったのは20年前でも、作品は色あせていません。

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夢の中 悪夢の中

生前、最後の短編集。
彼女の頂点。

表題作は、ちょっとオチは見えていたかなぁと思います。
でも、どうすりゃいいねんと思いますよねぇ。そして、それをずっと考えてきたのが、三原 順だったんだなぁと。
特に後期は、この本に書かれたような軽快な悪意が、この人の中で大きな問題だったのかなぁと感じました。

自分にはあまり悪意がないのに、ものすごく人を傷つける(心理的にだけではなくて、本当に生存権も脅かすほどね)こともある。

「帽子物語」と「夢の中 悪夢の中」は、まったく逆のことを書いている。
人とふれあってわかり合うためには、ぶつかっちゃうこともある。でも、ある程度それを受け入れていかないといけない。

その天秤の間で、揺れ動く。

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ビリーの森ジュディの樹2

未完。
ここまででも、ものすごいレベルの傑作。
完結していたら、どんなものになっていただろうかと思う。

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ビリーの森ジュディの樹1

三原 順の最後の作品。
三原 順自体、読むのは久方ぶりです。

やっぱりこれは傑作で、完成していたらどんな作品になっていただろうなぁと思ってしまいます。