バッテリー
映画「バッテリー」、見てきました。
実は、原作のあさの あつこの小説は、全然、読んでいません。あさの あつこ自体をまだ1冊も読んだことがないという……。
それなのに、何で見に行ったかというと、ねぇさんが、「バッテリー」のファンだからです。ただし、ねぇさんは文庫で追いかけているので、最後の1巻は、未読。
「早く6巻でろ~」
と叫んでおります。
完結したら、わたしも読んでみよう。
主人公の巧は、豪腕投手。どれぐらい豪腕かというと、思いっきり投げれば、取れるキャッチャーがいないぐらい。そんな巧が、中学校に入学したところから、物語が始まります。
マンガですねぇ。でも、こういうマンガ的展開は、わたしはマンガ読みなのでわかりやすいです。
まあ、マンガだと、そのあたりけっこうオーバーでもいいのですが、実写の映画だと、そういう表現って難しいものです。
中学校入学したての12歳。巧。
デカ!
まあ、怪物といわれるスポーツ選手ですから、体格もいいのかもしれませんが。しかし、巧、そして彼のキャッチャーになる豪ともに、デカイデカイ。
あと、ちょっとした役の同級生たちは小さいのですが、ライバル校の人たちとか(まあ、あの人は3年だけど)、ちょっとかわいい同級生とかも、デカイ。
中学野球の話なんですが、どう見ても、高校野球の話に見えます。
まあ、このあたりの年齢の違和感は、まわりがちゃんと小さいので、より強調されてしまっていました。
性格。
性格も、まあ、けっこう高校生みたいです。
でも、わたし、巧の性格は、あれぐらいの年齢のときって、イライラしているから、けっこうあるのかなぁと思います。読者や、見ている子どもが、感情移入できるのは、ちょっと背伸びしたタイプだと思うんですよ。
外面がチャランポランに見えても、心の中では、けっこう葛藤している自分がいる。そういうキャラクターに、感情移入した経験が、やっぱり自分にもありますから。
豪ちゃんの性格がねぇ、あり得ないぐらいいい子でした。まあ、きっと彼も家ではいろいろあると思うので、そのあたりは、映画ではかき切れていないのかもしれませんが。
ストーリーは、本当に、良くできたマンガを読んでいるような感じです。
これは、誉め言葉。
すっごい好きなシーンがありました。
巧には、体の弱い青波という弟がいます。
で、お母さんは、体の弱い青波をどうしても守りたい。でも、青波は、お兄ちゃんのマネをして、野球をやりたがったりする。
お母さんは、それをにがにがしく思っているわけです。
けっこう、ギクシャクした親子関係なんだけど、それは一面だけで、本当は、お母さんは、巧のことも大切に思ってたりする。
それが伝わるシーン。
同級生の女の子が、巧に電話をかけてくる。
果物を切って電話口に持ってくるお母さん。
このシーンで、お母さんが、すごくニコニコ(ニヤニヤ)しながら、彼に果物を差し出す。
彼が、照れたようにお母さんを追い払う。
これだけのシーンなんですが、ギクシャクしているだけではないんだよというのをメチャクチャ伝えてくるいいシーンでした。
お父さんも、なんというかホノボノキャラで良かったです。
ホノボノしていて、最後、泣かされてしまいました。
多分、いっぱいエピソードが省略されていて、もっともっといろいろなことを積み重ねていく物語なんだろうなということが、この映画を見ているだけで伝わってきました。
まあ、最後のお母さん、アレは失投を招くだろうとか思いましたが。
それはそれで、この映画の終わりに相応しいものだったと思います。
小説読むのが楽しみです。
……。映画が終了後、パンフレットを見てみたら、実際の年齢が……。弟役の青波役の子が、12歳。12歳って、あれぐらいなんですね。
まあ、個人差も、かなりある年ではあるのですが。