バルダーズゲートの伝説3 フロスト・ジャイアントの怒り DUNGEONS & DRAGONS
キャラクターになれてきたというのもあるかもしれませんが、今までで1番まとまった良いお話だったと思います。
なんだろう。RPGの物語特有の泥臭い良さが出てきた気がします。
「物語集3」。
次は、「ゲルトルート」だと思っていたのですが、5巻、6巻は、物語集でした。
ということで、「車輪の下」から「ゲルトルート」までの間、同時期にかかれた短編集という感じです。
なんとなくですが、ヘッセ自身の書きたい物語と売れる物語の間で、ちょっとずつ調整をしているような様子も感じられるかな。
「ある文通」とか、「友人たち」は、それが綺麗に整理されて表現されている気がします。
自分のためだけにかいていたら、多分、ここまで愛される作家にはなってなかったんだろうなぁ。
そういうところも、実はヘッセの好きなところです。
まあ、正しいことは例え地位を奪われていてもできるということ。
どんなに小さな力なきものでも、その正義を思う心があれば……。
まあ、現実は甘くなく、問題は何も解決していなくて、苦難の道は続くのだけれども。
ヴィレッジブックス
発売日 : 2016-11-15
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第3部で完結。
56億7000万年を超えて
今まで読んだ中で1番スケールが大きいSFって、おそらく光瀬 龍の「百億の昼と千億の夜」だと思います。
まあ、アシモフの短編で、「光あれ」って宇宙創造しちゃうのもあったから、記憶にないだけで実は他にもあったかもしれないれど。
まあ、56億7000万年というのは、まあ、かなりのスケール。
今回、「三体」は、その記憶に残っている「百億の昼と千億の夜」のスケールを超えていった感じがありますねぇ。
それも、ほぼ主人公の個人の体験で。その大半が、選択の失敗の連続であったといいきってしまう鬼みたいなところはありましたが。
スケール感が、もう、バグっておかしくなるぐらいな感じで、なんというかSFらしい。
いや、小説としてのできはあきらかに第1部だし、エンターテイメントとしては第2部が圧倒的におもしろかったと思います。
でも、第3部は、圧倒的にSFとしてやりきった感があります。
いや、けっこう上巻は、それでも文学だったような気も。下巻はまあ、ゴチャゴチャしてるといえばそうなんですが、凄い、ここまでやるのという感じが強かったです。
「三体」、おもしろかった!!
あいかわらず、おもしろいです。
そして、なんというか、この作者の1番に下に流れている底意地の悪さも健在です。
まあ、1巻目の三体世界を呼び込んだ絶望、2巻目では作品のテーマそのものでもあった暗黒森林の考え方や宇宙艦隊の戦闘と、まあ、よくもそんな「悪意」を思いつけるなぁと思っていましたが、3巻目も凄いですねぇ。
まあ、主人公の程心が、ひどい目にあうあう。
容赦ないなぁと思います。この人と大今 良時は、本当にキャラクターに対して容赦ない。あと、三体世界の手のひら返しとか。
それでも、全体の物語のトーンとしては、あんまり暗くなりすぎない感じが絶妙。
そして、人間同士のドラマや、メロドラマが、ちゃんとSFの中で機能している。
もちろん、そのバランスの取り方だけでなく、古今東西のいろいろになSF(小説だけではなくて映像なども含めて)のなかで遊んでいる感じもものすごくあって、楽しさに繋がっている。
いや、知子がとうとうサイボーグとして出てきたり、思いつくおもしろいことを惜しげもなく投入している感じがあって楽しいです。
さて、後半戦。
「死神永生」。死なない死神という意味かな。死神とはいったい。