魔闘学園
帝高校……ということで、「魔人学園」の続編を期待していたのですが、まったく違う世界の帝高校でした。
ということで、最初は、テンションが落ち気味だったのですが、読んでいるうちに元気が出てきた。
この元気の出方は、島本 和彦のマンガを読んだときと同じ元気のでかたです。スカッという感じ。
でも、最後は甘酸っぱいわ。
実は、菊池 秀行のマンガ化作品のうちで、細馬 信一とやってた「魔界学園」が一番好きなのです。
まあ、別格で「ダークサイド・ブルース」があるのですが。
これ、連載時、転校生かっこいいとか思って、読んでました。
もう、転校生という設定からして、痺れます。
そして、剣と魔法の学園ものなんですよ。この発想が、ものすごく好きです。
で、その兄弟的な小説がコレです。「魔界学園」ではなくて、「魔人学園」。もしかすると、この小説を原案にしてマンガができたのかな。
前半は、割とマンガと同じですが、後半はだいぶ違う。
主人公が見る人によっていろいろな姿に見えるという前半部は、マンガもがんばっていたけど、小説の方がわかりやすいです。
後半、結局、謎は謎のままのいつもの菊池秀行なのですが、この「報酬」。
もう、ロマンチックというかなんというか、くさいかもしれないけど、かっこいいわ。
菊池 秀行が考えるハードボイルド。
多分、これって、大塚 英志とみなもと 太郎がしゃべっていた
「いい雰囲気だ」
って、やつと同じですよねぇ。きっと。
時代の雰囲気なんだろうなぁと思いました。
ただ、この「血闘士」という題名だけが、いけてない感じが……。菊地 秀行のセンスじゃない気がするんだが……。
題名は、後付けかな?
4巻目は、「死街譚」。
これは、読んでないよなぁ。
と、今調べてみたら、どうやら、「D」は、8巻ぐらいまで読んでるみたいでした。
うーん、最初の2作と「夢なりし”D”」ぐらいしか、覚えていない……。
次が、その「夢なりし”D”」のはずなので、けっこう期待しています。
魔界行の瓜生 義龍の高校時代の物語。
まあ、もともと、すごい悪者ではないんだよな、この人。何考えているかは、わからないけれど。
しかし、衝撃の事実は、この人、生まれたときから死んでたわけではなかったんですね。もともと、そういうひとなんだと思っていましたが、異質なものから、さらに異質なものに変化させられていたようです。
この人の話だけでも、けっこうおもしろいかも。結論を出すところまで、菊地 秀行は書く気ないんだろうけれど……。
しかし、この人は、お母さんももちろん異質なんですよ。だから、本当は、お父ちゃんが1番すごいと思います。けっこう、嫁さんのこと本当に好きみたいだし。