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天の岩戸 アマテラスとスサノオ 日本の神話 古事記えほん2

内容よりもなによりも、まず、舐めてるのか小学館という話で。
なにかというと、アマゾンで購入したんだけれど、表紙にメチャクチャ大きなシールがべったり。
オビにとかそういう可愛いモノではなくて、もう、本の表紙にべったり。

えーと、これ、絵本なんですよねぇ。絵も大事な要素の。その表紙の絵の上にべったりって……。
しかも、この表紙の絵、中の絵の使い回しじゃないんですけど。

はがれるシールだよねぇと思ってはがしだしたら、これがまた、ものすごい粘着力のシールでした。非道い。

はがすと、下から長唄きのニワトリの絵が。わざとか、わざとこれを隠したのか?

シールをはるとどんな良いことがあるのか、本気で教えて欲しいと思いました。

内容は、好きな話ですし、読みやすくて面白かったです。

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国生みの話 イザナキとイザナミ 日本の神話 古事記えほん1

この人の原作付きは、淡々としていていいです。まあ、「紫の結び」とこの「古事記えほん」の2冊しか知らないのですが。

詳しく書こうとしているところと、あっさり切るところが、作者の中でものすごくちゃんと線引きされている感じがします。ここは、詳しき書きたいけれど、書くとしたら別の本で書こうみたいな思い切りが良い感じです。
読みやすい。

子どもが大喜びするようなおもしろさは、抑えられているというかないのですが、なんとなく心に残るのではないかと思います。

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樹上のゆりかご

読みながら感じていたのは、やっぱり、上田ひろみシリーズ独特の生臭い感じ。
生臭いというとあんまりな表現ですね。なんというか、この人の他の作品とはちょっと違うリアルな感じといってもいいと思います。

前作の「これは王国のかぎ」は、不思議が物語の真ん中にある話なので、それでも、そんなに感じなかったのですが、今回は、不思議がないということで、よけいにそう思うのかもしれません。
それでも、これは「これは王国のかぎ」の続編であるというところは、すごい。

伝統か革命のどっちを選ぶか、みたいな話で、多分、もっと幼い頃に読んだら、あきらかに有理の肩をもっていたと思います。

ひろみが、伝統の側に自分を置くのは、多分、自分たちが恵まれているからだろうなぁと思います。そして、そのこと自体も理解して、それでも、そっちに自分を置く覚悟を決めている。
有理は、人からなんと言われようと、見られようと、やっぱり自分が欲しいものを手に入れられないという思いがものすごく強いのだろうなぁと思います。

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紫の結び3 源氏物語

紫の結び完結。

この後、中の品の姫君の話も、宇治十帖も書きたいと作者があとがきで書いているので、ちょっと期待しておこう。

でも、末摘花の話と夕霧と女二の宮の話は、この中には、はいってこなさそうですね。

末摘花の姫君のお話は、この「紫の結び」の中で書かれるべき物語だったのだと思ったのだけど……。
いやいや、この2編は、どの「結び」とも違う、また別の物語として特別に書かれるかもしれないということを期待しておこう。

「千年の黙」は、源氏物語の「雲隠」の巻に、仏事の秘伝みたいなことが書かれていて、藤原道長がそれをもとめるという話で、わたしは、それをどんだときは、なんのこっちゃと思っていました。でも、今回、この「紫の結び」の「若菜下」の後半あたりから、「雲隠」までを読んで、たしかに、狂った藤原道長が、この物語にそういうことを求めてもおかしくないのかもと感じました。
今まで読んでいた「源氏物語」って1、紫の上が亡くなった後って、けっこう省略されているんだなぁということが良くわかりました。
たしかに、光源氏が、匂宮や薫と遊んで寂しさをまぎらわしている場面というのは見たことがあるけど、仏事のこまごまとしたことは、絵にならないし、話としてもそんなに興味が出るところでもないから。

でも、今回、その部分がゆっくりと描写されていることによって、なんか、新しい発見でした。
まあ、原作の古典を読めということなんですけどね。

この物語全体にながれている不思議なのおっとりとした雰囲気も、よかっです。
現代とは、リズムが全然ちがっている。
それをここまで、表現している現代語版の源氏物語は、わたしにとっては初めてです。

多分、これが原作の雰囲気なのではないかなぁと感じました。

瀬戸内 寂聴さんの源氏物語は、けっこう気性が激しい感じがするし、「愛する源氏物語」は大好きですが、これよりも、色彩が明確で現代的な感じがします。ちょっとしか読んだことないのだけれど、どちらかといういうと谷崎 潤一郎訳の源氏物語を思い出しました。

どれぐらいの年齢の子が、この本を読んだらおもしろいのかというのは謎なのですが、「源氏物語」に出会う本としては、ものすごく適した1冊であると思います。

  1. 所詮、1番詳しいのが「あさきゆめみし」であったりするわけですが []

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紫の結び2 源氏物語

あぁ、この人はもしかして夕霧がそんなに嫌いでないのでは。

ということで、ちょっとダレる感のある「須磨」から帰ってからの「源氏物語」ですが、なかなか、魅力的にかかれていました。

「宇治十帖」の楽しさは俵 万智に教えてもらったし、いろいろな人の「源氏物語」を読むもんだなぁと思いました。

ただし、「若菜」が、上下にわかれているのはいいのですが、「若菜」の上の途中でこの本が終わっているのは、ちょっといただけないなぁ。

そして、紫上と女三の宮が会っているのをいいことに、朧月夜の君に会いに行く光源氏。
最低ですな。

その最低さが、ほんとうに淡々と書いてあって面白いです。
うーん。この淡泊な感じが、いい味になっています。