手塚治虫一覧

ロボットに人権を

鉄腕アトム7 手塚治虫文庫全集

比較的長編の傑作が3作。「地上最大のロボット」もこの巻に。
うーん、「PLUTO」読んでも、イマイチ理解出来はないはずだ。まったくもって、覚えていない。割とおもしろいと思うんだけど。

ロボットが人間の言うことを聞かなければならないが故におこってしまう悲劇があって、とっても、ペーソスあふれるお話ばかりです。

そして、この話から、アトムは100万馬力に……。パワーのインフレって、この時代からあったんだ。数字だけの問題なんですけどね。


境界線に立つ狐

シュマリ1 手塚治虫文庫全集

けっこう、思っていたより読みやすい……って、これも、再読のはずだが、全然覚えてないや。
土方 歳三とかでているのなら、覚えていてもよさそうなんですが……。
1話1話の扉絵が、つなげるとパラパラマンガになっているのは覚えてました。

しかし、シュマリ、日本人として暮らしていくつもりはなく、そして、アイヌの様に暮らそうというつもりもないようです。
このどっちつかずな感じが、物語を殺していると感じる反面、奥の深さを出しているとも思います。


地平線の終わりには

トリトン1 手塚治虫文庫全集

これも、テレビ版しか見たこと無かったと思います。

割と、基本的な設定は、ふまえながらも、しかし、ストーリー自体は、テレビ版は、富野監督暴走状態でした。
むかしは、その富野監督暴走も好きだったのですが、大人になってから考えてよく見てみるに、もしかすると、こっちのマンが版の方が、ストーリーとしてはおもしろいかも。

というか、やっぱり、まったく別物だということがわかりました。


出会う意味、存在する意味

どろろ梵4

どろろ梵、完結。

元の「どろろ」が、次第に権力との戦いのお話になっていったのは、もともと、「どろろ」が、忍者物などの劇画に挑戦しようとしてつくられたものなので、仕方なかったのかも。
百鬼丸誕生そのものが、権力を得るため儀式だったし、物語として、それが内包されていたのだと思います。

でも、本当は、こっちの方向に進む道もあった気がします。そんな「どろろ梵」でした。

そして、物語は終わらない。
突き抜けて、広がっていきます。

素敵だ。


ジャングル大帝みたいな話ではなかった

ライオンブックス1 手塚治虫文庫全集

多分、題名が「ライオン」だったので、「ジャングル大帝」みたいなお話かと思っていましたが、全然、違っていました。

けっこう、意欲的な短篇集。短編の傑作集とかで、読んだことがある話も見られました。

お話があふれる人なので、同一のキャラクターでシリーズかくよりも、こんな短編の方がむいていたのかもしれないとも思います。

長編が、おもしろくないわけではないのですが。スターシステムとも、関係しているのかも。


リメイクだとは、誰も気づかないのでは?

アトムキャット 手塚治虫文庫全集

「鉄腕アトム」のリメイク「アトムキャット」と、小学1年生版の「ユニコ」です。

アトムキャットのリメイクの仕方は、さすがだなぁと思わせます。確かにリメイクといわれればそうなんだけれど、言われなければ気づかないような工夫がされています。まあでも、おもしろいかどうかは別。

「ユニコ」はスクラップスティックです。本当にドタバタだけで終わっている感じ。

この手の子ども向けは、藤子・F・不二雄の方がうまいよなぁというか手塚 治虫の持ち味ではないというのが、正直なところです。


天才・天馬博士

鉄腕アトム8 手塚治虫文庫全集

手塚 治虫は、かかされたみたいに言ってるけど、この一連の流れは、けっこう名作です。

まあ、最後のアトムの変化が若干唐突なんですが。

このロボットにも人権をという流れ自体は、前巻あたりから、もう出てきているし、物語としてはじめから内包されていたもののような気かします。

そして、こういう善悪とはなにかという哲学的な話になると、天馬博士という複雑な人物は、本当に輝いてきます。
昔は、なんで、かつて捨てたアトムにこんなに執着するのかがさっぱりわからなかったのですが、その複雑な愛憎が魅力的にキャラを立たせています。

そして、人間的な正しさは、その人の能力とは何の関係もないのだという、強烈なメッセージも、受け取ってしまう。
どんなに、お茶の水博士がいい人でも、アトムは天馬博士にしか作れないのです。


北の大地の物語

シュマリ2 手塚治虫文庫全集

それなりには、おもしろいと思うのだけれど、主人公のシュマリ自身が、なんとなく訳のわからないキャラクターになっているなぁと。
手塚 治虫の「あとがき」を読むと、なんでそうなっちゃったのかが少し見えてくる。

たとえ、好意的にかくとしても、その歴史を背負った人たちから見れば、違っていたり、違うように見て欲しかったりする。
現実にあるものをかくのは、難しいものです。

でも、その分か、自分の好きに生き生きとかいた、大財一族の人たちは、本当に生き生きしています。


ゴーゴートリトン

トリトン2 手塚治虫文庫全集

この原作、けっこうおもしろいのですねぇ。

わたしは、今までTVシリーズしか知らなかったのですが、SF要素がここまであって、それがけっこうしっかりしています。


すべてのマンガは、手塚 治虫につながっている?

ライオンブックス2 手塚治虫文庫全集

[マンションOBA]って、それだけで1冊の本になっていた気がします。
こういう人情、妖怪話は好きです。

でも、この手のお話の原型も、手塚 治虫だったんですねぇ。ちょっと、ビックリ。