宇仁田ゆみ一覧

同じりんでも、大違い(笑)

うさぎドロップ1 新装版

おっきい本の1巻目の表紙を見た時から、けっこう良さそうなマンガだなぁと思っていました。
ただ、独身男性が女の子をひきとって育てる話ということで、なんとなく先が読めるような気もして、その自分の想像した展開というのに今ひとつ納得がいかなかったという謎理由で、今まで購入もせず読まなかった1冊。
その時点で、数巻出ていて、表紙のイラストを見ただけで、その女の子が、けっこうな娘さんに育ってしまうのがわかっていて、余計に、いろいろ勝手な想像が膨らんだというのがあったのです。

うーん。
なんかね、「ファミリー」の最終巻に載っていた「時の絆」みたいな話になるんじゃないかという。

まあ、よくある展開といえば、よくある展開。「源氏物語」。

でも、「ファミリー」を読んでいた時点では、自分が若かったこともあって、あの展開って、すごく感動した覚えがあります。今でも、あの話は好きです。

でもねぇ、年を取ると共に、あの展開にかなり疑問を持つようになってきたんですよ。
うーん、年取ってわたしが純粋でなくなったということもあるのかもしれませんが。

昔はねぇ、大人が子どもに持っている影響力に対して、過小評価していたところがあったのかなぁと思います。
まあもちろん、子どもなんて大人が思っている通りに育つもんじゃねぇという意見があるのもわかるし、それも真実なのですが。
でもねぇ、その子にとって唯一の信じられるかげがえのない大人であって、その大人が子どものモラルの指針ですらあった場合、その人に見捨てられたら世界が終わると子どもが感じている場合、子どもの選択の余地って、ものすごく少ない気がするのです。

もちろん、「ファミリー」に出てきた彼は、そんな展開を思ってもいない人だったんですが、自分が彼と同じだと思っている人間のなかに、でも、自分の欲望に忠実なだけの人間もいることも、なんとなく知っているのです。光源氏は、典型的にそんな人間ですよねぇ。
どうも、最近とみに、人が人を支配してなにかさせるということに、どうしても抵抗があるようです。

てなことを考えて1、読んでなかったのですが、兄貴の本棚にありました。

「これって、源氏物語みたいな話になるんとちゃうの?」

と聞くと、

「血縁関係上、それはないと思うよ」

と言われました。
で、今回、新装版が出たので購入。

うーん。小さい子の心の動きとか、それをフォローする大吉の動きとか、良いわぁ。
これで素敵だなぁと思ったのは、大吉のお母さんとお父さんですね。最初は、当然そういう反応だよなぁというところから、でも、ほっとけるわけもないよなぁというのが、なんというか単純じゃないんだよというのがすごく良くわかります。

まあでも、まだ血縁関係のこととかは、ハッキリしたことはわかっていないので、心配した展開になっていく可能性もあるなぁとも思っていますが。

それでも、凄い良かったです。
あと、大きな本の1巻の表紙に惹かれていましたが、この新装版の1巻の元気なりんちゃんの絵も好きです。

  1. そう言う話かどうかは、まったく知らないまま。 []

幼稚園時代

うさぎドロップ2 新装版

幼稚園時代、終了。
いい話です。

でも、実のお母さんに男がいて、りんはダイキチの養女になることを避けた。
これって、ちょっと想像通りの展開になるのではないかと。

うーん。


小学生

うさぎドロップ3 新装版

なんというか、小さいエピソード積み重ねが、丁寧にかかれていてよいなぁと思います。
ダイキチがいい人で、なんで今まで女っ気がないのかが若干気になりますが。


日々ドラマ

うさぎドロップ4 新装版

小学校編。
なんか、いい父兄の友達と、嫌な感じの人たちみたいに別れちゃっているけど、まあ実は決してそんなものでもなかったりするから複雑な感じ。

まあ、人一人育てるというのは、大変なことだとは思います。
そこから、広がる世界もあるみたいです。


季節の中で

うさぎドロップ5 新装版

そして、突然の高校生編のスタート。
この話、今までのあのペースで全部かいていって欲しかったなぁとも思ったりしませんか?

りんの中身がなんとなくおばあちゃんなところとか、すごい良いなぁと思います。


淡々と

うさぎドロップ6 新装版

りんとコウキの微妙な感じ。
幼なじみをみている大人の視線。
なかなか、心地よいなぁと思います。

まあ、なかなか、これぐらいの年まで、ずっと一緒にいるっていうことは少ないんですけどね。実際のところ。


一番

うさぎドロップ7 新装版

そうだよねぇ。
そんな劇的なものではないよねぇというのが、わたしも感じるリアルなところ。でも、ものすごいモヤモヤはある。
それが、ちょっとずつ解消していく感じが、すごいいいですね。

そして、ちょっと着地点が見えてきた感じがします。こっちは、なんとなくはわかっていたんですが、わたしてきには、うーん今は納得したくないなぁというところです。


望めば消えるもの

うさぎドロップ8 新装版

気持ちに気づいていく。
まあ、女の子の方がそうなんならば、しかたないといえばしかたない。
でもなぁ…。

たしか、10巻目は番外編的な話だったような気がするので、次でお話の決着はつくはず。


嶺上開花

うさぎドロップ9 新装版

うーん。
まあ、納得のエンディングなんだけど、違う結末が見たかった気がします。
もしくは、3親等とか関係なしに結ばれちゃって、もう世間なんか背を向けて暮らしていくというのなら、それはそれでよいと思うのだけれど。

まあ、だったら、りんちゃんが不幸になってもいいのかと言われると、これがベストの終わり方だったのかなぁとも思いますが。

ああでも、まさこさんの、

「母親の責任で言わせてもらいました」

から、

「どん」

までの展開は、凄い好きです。

それでも、割り切れないものを抱えたままの終わりではあるのかなぁ。乗り越えていかなければいけないことは多いのかもしれません。
高嶺の花を手に入れたのだから、それぐらいは当然か。

あと、番外編が1巻で完結です。この先が、ちょっとは読めるのかな?


それから

うさぎドロップ10 新装版

「うさぎドロップ」最終巻。
子育ての拾遺物語とそれからという感じです。

わたしは、子育てパートがけっこう好きだったので、前半やここにかかれているようなスピードで、この物語が続いて欲しかったなぁという気持ちが今でも強いです。
まあ、そうすると作者のどうしてもかきたかった物語までたどり着くのが遠くなってしまったりする部分はあると思うし、もしかしたら、ここを丁寧にかくことによって、最後の結論が(わたしみたいな読者には)より受け入れられ難くなってしまった可能性はあると思うので、こういうカタチにしたのは多分正解なのだと思うのだけれども。

「りんはフツーにかわいい」

娘にだったら、簡単に言えるこの言葉を、ダイキチに意識して言えなくしているところ位しか、男女な関係を匂わせるところはなくて、それが、このマンガのいいところではあるのですが、ちょっと物足りなく感じさせるところでもあります。

「めがねドロップ」好きです。

結局、りんのお父さんというのは、どうでも良い感じでまったく影がなかったのですね。
そういうところを見ると、ものすごく剃り落とされた物語なんだなぁと思います。