風雲児たち14
徳内はん死す。
そして、大塩平八郎の乱。
島原の乱から、200年ぶりの乱が、江戸に、日本中に大混乱を巻き起こす。
これが、江戸時代の終わりの始まり。
久方ぶりの「パト伝」です。「月」パート。
月は、どうやら星野のことの様です。まあ、後の展開を考えても、その例えはあるなぁと。
主人公は、小角にもどっています。
キレた星野が出て行って、代わりにデーヴァダッタ(人間)が、やってくる。
けっこう、話が進んだ感じです。
真昼の月
パトロール伝説(8)
山田 ミネコ
あとりえだば
http://daba.cart.fc2.com/
なんともいえない絵に惹かれて映画を見に行ったのですが、これが、メチャクチャ良かったです。
ラストシーンの意味が、わからなくて、2回目見に行きました。2回目も、いろいろ発見することがあって面白かったです。なんか、わりと淡々としたお話なのですが、何回見ても飽きない不思議が雰囲気があります。
原作のこうの 史代のマンガは、文庫で何冊か持っていたのですが、まだ未読でした。てっきり、「この世界の片隅に」も文庫で持っていると思っていたのですが、まだ、文庫化はされていなくて、3冊購入しました。
今、1巻ずつ、ゆっくりと読んでいるところです。
で、先に映画の方の感想ですが、今年は、けっこういい映画が多かったのですが、最後の最後に見に行った「この世界の片隅に」が、最高傑作でした。
「君の名は。」もそれなりに良かったし、「聲の形」も傑作だと思ったのですが、「この世界の片隅に」は、凄いです。
他にも、いつものマーベルのアメコミ映画も面白かったし、「ゴジラ」も良かっし、「ちはやふる」も素敵だったのですが、それが全部吹っ飛ぶぐらいの出来でした。
初め見た印象は、どこか「最終兵器彼女」だったのですよ。すずさんから見た戦争が、ちせから見た戦争みたいな。すずさんフィルターを通して見た戦争っていう感じがしていました。すずさんが、人一倍、空想癖がある少女としてかかれていたので余計に。
でもねぇ、これが、それだけで終わる話ではなく。
原作の1話1話の最後にオチがつくお話の作り方も好きなのですが、映画の流れていくような物語運びも凄く良いです。原作の方が、長い分、映画で語られなかったお話が詳しく入っていていいのですが、あぁ、この部分も、映画のリズムで見たかったなぁという気がします。
基本、わたしは原作好きなことが多いので、けっこうこういう感想は珍しいかな。
映画はなんだか、高畑 勲監督の匂いもする気がしました。でも、高畑さんほど、理屈っぽくない感じがするんですよねぇ。
あと、この話が、けっこう色っぽい話なところも好きです。
多分、これから何回も、この映画見ることになるだろうなぁと思っています。
コミックスを読んで気がついたのは、最初の子ども時代のエピソードは、「この世界の片隅に」ではなくて、読み切りのエピソードだったのねということ。なるほど。でも、映画ではものすごくきれいにその伏線を回収していました。あれは、原作通りなのかな。
最終巻。
ふんわりとした着地。
これねぇ、いやな感じでかかかれている大人達も含めて、誰も間違ったことを言っていないということに気づいて欲しい物語ではあります。
だれの中にも、いい面もあれば、受け入れられない面もある。自分の中ですらそうなのだから、他人ならもっと。
それでも、好き嫌いを越えたところで、一緒に生きていかなければならないとしたら、どうやって、自分や他人を受け止めればいいのか。受け入れながら、それでも自分らしく生きていくにはどうしたらいいか。それぞれに、出す答えは違っているかもしれない。
今、どうしてもコイツが許せないと思っていても、何年後かに読み返したら違う考え方をしている自分にあえるかもしれない。その変化すらも、自分自身の選択なのだと思います。
何度も読み返し、大切にして欲しい物語です。