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中国行きのスロウ・ボート

もともと、村上 春樹を読む気はあんまりなかった。
たしか、まだ大学生ぐらいだった頃に「風の歌を聴け」を読んで、まったくピンとこなかったというか、まったくストーリーも、登場人物も、読んだ後に残らないというすごい経験をして以来、まあ、わたしには関係のない作家なんだと思ってきた。
それは、「ノルウェイの森」でベストセラー作家になった後も一緒で、まあときどき大塚 英志とかが紹介しているので、「読む?」とちょっと目に入ってきたりしていたのだが、珍しく買うまところのまでいかなかった。

今回、もう1回、村上 春樹を読んでみよう。それも、「ノルウェイの森」でもなく、「ダンス・ダンス・ダンス」でもなく、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」でもなく、この「中国行きスロウボート」という短編集を読んでみようと思ったのは、古川 日出男の「二〇〇二年のスロウボート」を読むための知識として、これを読んでおかないといけないような気がしたから。

そして、今、この文章を書いているのは2つ目の短編の「貧乏な叔母さんの話」を読み終わった後ですが、1作目の「中国行きスロウボート」の話は、ほとんどわたしのなかに残っていない。
まったく、大学時代に読んだ「風の歌を聴け」と同じ印象。

まあ、感想を一言でいうなら、「なんじゃ、こりゃ」。

「貧乏な叔母さんの話」は、きのう読んだところなので、まだちょっと印象が残っている。でも、多分これも、数日したら、まったく忘れちゃうような話。
出だし、叔母さんが出現するあたりは、ちょっと面白くて吹いた。
でも、その「叔母さん」が、ものを考える「ぼく」の思考かなにかを遠回しに表しているだけで、それで、「ぼく」に叔母さんがひっついていることで友達がうっとしがって離れていって、でも、そのおかげで有名になってテレビに出てくだらない質問に、くだらない答えをして、叔母さんがいる「ぼく」はそんなにいやじゃないというか、むしろ積極的に素敵、と最後に自己肯定してしまうこの話は、アホかと。

どこまで、自分のこと好きなんや。他人のこと、どうでもいいと思っているやろうという感想しかでてこないのです。

いや、もしかしたら、もっと深い話かもしれないですが、わたしは頭が悪のでこんなことした感じなかったです。

うーん。古川 日出男は、村上 春樹のどこに衝撃を受けたんだろう。

「カンガルー通信」まで読みました。
これは、ひたすら気持ち悪かったです。
自分が女子で、こんな手紙が来たら、迷わずに警察に行くと思います。
怖い。

なんか、ラストで「あぁ」というオチがあるのかと思ってがんばって読みましたが、結局、なにもなかった。

わたせ せいぞうとかに感じる、空っぽなおしゃれな感じがするんですよねぇ。
あれ、おもしろいか?
そして、おしゃれとも思えない。いやもちろん、わたしにおしゃれを語れるだけのなにかがあるとは思えないけれど。

うーん。主人公がダメダメな片岡 義男?
片岡 義男は、最近は小説書いてないのかな。けっこう好きでした。

なんのかんのいって、投げ出してしまうほど読みにくくはない。
でも、読んでいる最中も、読んだ後も、心になんにも残らない感じ。
時間を無駄にした感じがなぁ。

と思って読み進めていきましたが、最後の「シドニーのグリーン・ストリート」だけは、けっこう面白かった。
この作品が、他の作品とどこが違うのかはわからないけど。
もしかして、1冊読んでいるうちに、村上 春樹に慣れてきた?

そして思ったのは、この「シドニーのグリーン・ストリート」だけ、 村上 春樹ファンからは、すごく評価低かったりしないだろうか?

あっ、今、「中国行きスロウボート」で、中国人のカールフレンドが泣くシーンをフラッシュバックみたいに思い出した。
あれ、主人公、ナチュラルにいじわるしているんだよねぇ。そして、自分がいじわるしたことすら気づいていないという描写なんだろうか。
でも、そこで読者であるぼくの感じる気持ち悪さは、

「実は、作者すらその悪意に気づいてないんじゃない?」

という気持ち悪さと、それにもかかわらず、意味深げにそのシーンを切り出しているんじゃないかという気持ち悪さが、ないまぜになっています。

これが、村上 春樹の処女短編集。
あと、家には読んでいない村上 春樹が2作品あります。

うーむ。読む機会はあるかなぁ。

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かごめのジョナサン 完成版

4部目が新たに付け加えられた「完全版」です。

20年以上前に、「かもめのジョナサン」を読んだのは、兄のオススメだったからだったと思います。
まあでも、面白いけど胡散臭い話だなあというのが、そのときの正直な反応です。

解説の五木 寛之の感想と同じ感じです……というか、モヤモヤとした気持ちが、五木解説を読むことでいくらかスッキリ考えられるようになった感じです。
これは、今、モヤモヤした感想があると、岡田 斗司夫の解説聞いてある程度スッキリさせているのとよく似ているなぁ。
この20年、あんまり成長はしていないのかもしれません。

今回、4部目がはいって、あぁ、これは必要だなぁと感じました。
モヤモヤの原因も分かりました。

「かもめのジョナサン」っていう話は、あくまでも、大乗を否定する話なんですよねぇ。
でも、そのときのわたしの思いとしては、どこかに大乗的な考え方が正しいという思いがあった。それが、最近は、ちょっとわたしも大乗的な考え方から離れつつあります。
そして、4部ば入ることで、それがさらに明確になっています。

うーん。
大乗からだんだん離れつつあるのは、大乗がどうしても人を支配する思想だということに気づいてきたからでもあります。
それが、自分の課題でない限り、他人の責任を誰も背負うことはできないし、背負うべきでもないと思うのです。

そして、今も昔もかわらずに、カモメの写真は、かわいい。それでいいのかも。

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僕らが格闘ゲームに夢中だった頃

うーん。
黄金時代。
ゲーメストのあった、あの時代というのは、やっぱり特別な時代だなぁと思います。

もう帰れない、楽園の記憶。

押切 蓮介は表紙だけで、ちょっと詐欺だと思った。

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秘密12

最終巻。
まあもう、前日譚の1巻が出てます。

最終巻は、今までの後処理の巻。
事件は起こらずに、まぁ、答え合わせ的な感じです。

これも、本当は11巻からこんなに間を開けずに読むべきなのですが。うーん、どうしても、後の巻になるほど読む間隔があいてしまう問題は、なんとかしないといけないなぁと思います。

しかし、この人たち、年を取らないのか?
たしか、清水 玲子って、けっこう容赦無しにキャラクターに年を取らすことができた人だと思ったのだけど。

続編があるから、年取ったイメージをつけたくなかったのかな。

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バンパイヤ1 手塚治虫文庫全集

ヒゲオヤジの登場で、きれいにヒキ。
スターシステムのかっこよさが出たマンガですねぇ。

ロックも、だんだん性格俳優としていい味出しています。

ブラック・ジャックも、緑郎だったのかなぁ、雰囲気違うけどなぁと思ったら、全然違っていました。ブラックジャックは、黒男さんでした。
まあ、ブラックジャックはブラック・ジャックの役で、他のマンガに出てます。

この前、手塚 治虫展にいったら、手塚のなかでは、ミッチィとか人間以外も実はスターシステムの俳優だったようで、ちょっと、ビックリした。