天才・天馬博士

鉄腕アトム8 手塚治虫文庫全集

手塚 治虫は、かかされたみたいに言ってるけど、この一連の流れは、けっこう名作です。

まあ、最後のアトムの変化が若干唐突なんですが。

このロボットにも人権をという流れ自体は、前巻あたりから、もう出てきているし、物語としてはじめから内包されていたもののような気かします。

そして、こういう善悪とはなにかという哲学的な話になると、天馬博士という複雑な人物は、本当に輝いてきます。
昔は、なんで、かつて捨てたアトムにこんなに執着するのかがさっぱりわからなかったのですが、その複雑な愛憎が魅力的にキャラを立たせています。

そして、人間的な正しさは、その人の能力とは何の関係もないのだという、強烈なメッセージも、受け取ってしまう。
どんなに、お茶の水博士がいい人でも、アトムは天馬博士にしか作れないのです。