カメレオンジェイル
多分、「SLAM DUNK」以前の井上 雄彦。
絵も、ストーリーも、イマイチです。
ストーリーは、もしかすると、もう1人名前がかいてあるので、原作つきなのかな。
そりゃあ、宇宙人ものもあったけど、井上 雄彦は、ここまで怪力乱神を語る人ではない。
顔が変わるまではいいとして1、髪とか、服とかは、どうした……。演技力だけで、そう見えてしまうのか?
バスケットものにでてくる人たちの名前が、「SLAM DUNK」を読んだぼくたちには笑える。
- いいのか? [↩]
若く、天才だったときの江川 達也。
なにかを意識してかきだしたときから、限界が見えてしまうという感じもします。
このハチャメチャさが、好きでした。
まるで大塚 英志の様な題名ではないですか。
でも、あんまり政治よりの話ではなかったです。というか、あんまり一貫した語りじゃない印象です。
大島 弓子論からはじまるのですが、論旨的には、
「昔の大島 弓子は良かったが、『綿の国星』以降の大島 弓子は、イマイチだ」
みたいな感じなのですが、それは、ただ単に、自分がそういう物語に感応できない年齢になっただけにしか見えないんですよ。
わたしは、今、大島 弓子がかいているマンガも、ものすごく深いと思います。
日常の風景の中から、彼女が、なにを切り取ってきているを考えると、
「少女漫画的な空間の緊張感を保ちきれない」
とは、とても書けないと思います。
オメエが、ゆるみきってるんだ!
まあでも、岡崎 京子が、大島 弓子の後継者だというのは、言われてみればたしかにそうです。今までは、そういう目で見たことはなかったから、ちょっと感動しました。
でも、「かわいい」がファシスト的であぶないとかきながら、自分は「純粋少女」のピュアなところをもっていると宣言する男は、やっぱり、ちょっと信用できないと思った1冊でした。