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日本SF全集・総解説

本当はない「日本SF全集」の解説を集めた本。
これは、楽しかった。日本SF史にも、なっている1冊です。
おもしろいわ、コレ。

でも、こうやって見ると、わたしは自分がSF者だと思っているけど、実はたいしたことないのが良くわかりますね。だいたい年代別に3期に分けて解説してありますが、どの時期にも、何人かは、「誰それ?」という人がいます。

比較的、第1期の人は、みんな知ってるし、何編かは読んでいる人が多いです。
星 新一、眉村 卓、平井 和正は、特に好きで追いかけていました。他の人も、けっこう代表作を外していることがか今回わかりましたが、まあ、読んでます。
今日泊 亜蘭と広瀬 正は、名前しかしらないけれど。
広瀬 正は、SFの人だったとは知らなかったです。

第2期の人は、名前はしっているけど、ほとんど読んだことがない人ばかりでかさす。
山田 正紀と川又 千秋ぐらいですねぇ。でも、この人たちも2、3作品を読んだぐらいです。
山尾 悠子、鈴木 いづみ、石川 英輔あたりは、全く知らない。

第3期が、新井 素子から始まるのは、とっても正しいなあと思いました。
新井 素子、夢枕 獏、高千穂 遙、栗本 薫、田中 芳樹、笠井 潔、野阿 梓、菊地 秀行、大原まり子あたりは、今は追いかけきれていない人もいるけれど、大好きです。
でも、式 貴士って、誰よ~。

あと、この本の作者の日下 三蔵っていう人も、しらいな(笑)
でも、グッジョブ!!

でも、世の中には、知ってる人でも、知らない人でも、おもしろそうな小説はいっぱいあるっていうことですね。
そして、こういう全集を読むと、そういう意外な発見があったりして楽しいです。

ぜひ、この全集出して欲しいです。

でも、1600ページか~。文庫で出ることはないなぁ。

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猫弾きのオルオラネ

これ、コバルト文庫で出ていたんですよねぇ。
まあ、その頃のコバルト文庫は、新井 素子や、大和 真也なんかもデビューしていて、けっこう、いろんなチャレンジをしていた元気のいい文庫シリーズでしたから。

他にも、「ヘッドフォン・ララバイ」の窪田 僚、氷室 冴子、久美 沙織とか、なかなか、コバルトの黄金時代だったなぁと今にして思います。

わたしは、その頃、コバルト文庫とソノラマ文庫が好きで、夢枕 獏も、その流れで読んだのだと思います。「キマイラ」と「オルオラネ」と、どっちが先に読んだのかは、覚えていません。

コバルト文庫の解説(たしか2巻目ぐらいかな)では、これがロマンチック・メルヘンであるということをとても照れておられたけれど、それでも、その頃のコバルトからしても、この作品たちって異質で、やっぱり夢枕 獏だなぁと思いました。

メルヘンといいつつ、全作品、泥臭いところをひきずっています。それは、リアルさといいかえてもいいし、夢枕作品の魅力のひとつだと思います。
ふられて反吐を吐く、ロマンチック・メルヘンの主人公ですもの。

それでも、その泥臭さが、すーーっと浄化される、透明になっていく瞬間があって、それが、本当に変わらない夢枕 獏の小説のすごいところで、ずっと惹かれているところ、読み続けているところなんだと思います。

オルオラネのお話は書かなくても、こういうお話は、また続けてかいていって欲しいなあと思います。
書かなくてはいけない長編が多くて、難しいのかもしれないけれど。

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きみを守るためにぼくは夢をみる

第1章を読んだときは、10歳のナイトみたいな少年のデート(しかも相手が、あの川原 砂緒ですよ!!)ということで、若干、

けっ!

とか思いました。

でも、2章からが、せつない。自分だけが7年間という時間をなくしてしまうのです。理屈は、一切なし(笑)

今までの白倉作品、大塚作品とも、リンクしいて--というか、名前が同じだけで生い立ちとかは全然違うわけですが--そうか、最近は、貴生とはつきあってないのか、あんまりしあわせそうじゃなかったもんな……とか、公彦、やっぱり大きくなったら、狂気を抱えてしまうのかとか、思ってしまいます。

まあ、そういう読み方じゃなくて、そういう名前の俳優さんが、その役をやっているという、手塚 治虫や、獸木 野生のスターシステムみたいなものだと思ってみるのが正しいんだと思います。

というか、もっと1つずつみるのが、もっと正しい読み方で、こういう読み方は、まんまと罠にはまっているのかも……。

砂緒ちゃんがねぇ、主人公の朔の一人称なのでよけいにということもありますが、砂緒ちゃんの気持ちが、見えてこないんですよ。
めちゃくちゃ純粋なまま7年間を過ごしたんだと思うけれど、公彦と一緒にいることで、何か感じるところはなかったのかとか……。
ある意味、本当に永遠の少女です。

一貫して、白倉 由美のテーマは、「大人になる」ということだった気がするので、児童文学という選択肢はありかなぁと思います。
ただ、他の児童文学と同じく、本当にその言葉が、子どもに届くかというと……難しいかも。

あぁでも、1人でも届けば、それはそれで意味のあることなのかも。

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悪魔憑きの目覚め デモンパラサイト・リプレイ

変身ヒーローっていうのは、いいなぁと思っていました。
でも、ガープスは、ちょっとルールがなぁ……。ビーストバインドは、リプレイがないので雰囲気がつかみきれない。

ということで、デモンパラサイトです。
設定的には、ビーストバインドに似た感じかなぁと。

しかし、ちょっとエッチな属性は、必要なんだろうか?
かえって、人をTRPGからひかしてしまう気がします。おもしろいけどね。

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テロルの系譜 日本暗殺史

まだ、あんまりこなれていない、色っぽさのない時代のかわぐち かいじの作品でした。

でも、このありの物語があるから、今のかわぐち かいじがあるのだなぁとも、思えます。

どの話も、歴史的な背景をしらないとつらいです。
この話が書かれた時代は、教養として、この時代のことは、割とみんな知っていたのかな?