封神演義15 完全版
あぁ、ラストはけっこう重たいお話もかいていたのだなぁ。
このあたりは、記憶があまりないです。今読むと、水準以上だと思います。昔は、全然ダメだと思っていたけど。
女媧とはなにかというのも、あのビジュアルだけで、おバカなお話だと理解してしまったようです。
ただ、盛り上げ方は、あんまり上手くないなぁ。というか、あんまり盛り上げたくないのかなぁ。
なんでここで、太公望が、天化をとめないといけないの?
とか。
なんというか……えーと、エロ話(爆)
なんか、いい夢は、夢として、みさせてあげてみたいな……。
なんじゃこりゃ(笑)全然、ダメです。
連作ものの1部かな?
やっと、まともなのが来たという感じです。
でも、乱歩のレベルからいうと、若干落ちるかなぁ。
ストーリーは、それなりなのですが、文体にいつもの色っぽさがない気がします。
なんとなく、作品の後についている自作解説を読んでいると合作とのこと。
もしかして、ストーリーだけ乱歩が考えて、文章は別の人が書いたんだろうか?
とか思いましたが、よく読んでみるとまったく逆で、ストーリーの細部は別の人のアイデアで、文章は、乱歩のものだったようです。
それにしては……。
なんか、少年探偵団ものがはじまると、安心。
これは、パターンが同じ事から来る安心感かもしれない。
でも、戦前も、戦後も、かわらぬおもしろだと思います。
小林少年、年取らないし(笑)何代目だ?
でも、B・Dバッチを逆手にとって、敵が罠をかけてくるところなんか、続き物の素晴らしさで、けっこうグッとくるものがあります。
マンネリ気味な少年探偵団ですが、手をかえ品をかえ、楽しませてくれます。
しかし、二十面相がここまで手をかけて、少年探偵団たちに挑んでくるのは、「復讐」というよりも、この混乱した世相、少年たちに「生きがい」をもって欲しいと思っていたからではないかと思ってしまいます。
そうすると、実は、二十面相というのは、明智と……。
明智小五郎ではなくて、少年たちだけが出て来て、事件の解決までしちゃうというのは、少年探偵団のシリーズでは、けっこうめずらしいのではないでしょうか?
その分、乱歩も考えたのか、敵は、いつもの人とは違ったようです。
本人は、「萌え」もわからない、おたくとしてのメンタリティを持っていない人だそうです。
………。
嘘つけ(爆)
きっかけは、ヘンリー・ダーガーとかいっていますが、多分、セーラームーンあたりが気になっていたのではないかと。それで、ダーガーを知って「おー、芸術!」てな感じで、やっと、安心して語り出せたのではないかと。
この人って、今の地位や信頼をうしないたくない、そういう隠れおたくな感じがします。
ダーガーの話は、それなりに熱がはいっていておもしろいです。だから、ダーガーが好きなのは、多分、本当のことなのだと思います。が、それ以外の作品分析は、けっこう、いい加減だぞ。
まず、いろいろな人の説や考えをもってくるのですが、自分の感性に近くないものは、バッサリ感情で切り捨てています(笑)そのときのセリフが、
「わたしの専門的な経験からいえば……」
「わたしの感じた印象からいえば……」
みたいな感じの切り方です。
オイオイ、きみの感性は、そこまでシャープなのか(笑)
あと、解説でもつっこまれていますが、戦闘美少女を「日本的なもの」と位置づけながら、その存在を精神分析的に定義するというのは、あきらかに矛盾しています。
でも、「謎本」とか、「空想科学」たいな見方よりは、好きな見方ではあります。
戦闘美少女を語ることが、「自分語り」になっていくようなスタンスになってくれば、楽しいかも。
なにかを語りたいと思うとき、「好き」でも、「嫌い」でも、その対象になんらかの思いをこめているはずで、自分で選択して語りはじめた時点で、対象に対して冷静でなんかいられません。
だから、熱く語った、熱い文章が読みたいですね。
2巻目にして気づいたこと。
多分、この物語の主人公は、のだめではなく千秋だ。
千秋が、成長していくものがたりなんだなぁと。
のだめ自身は、不思議ちゃんのままだと、成長の余地が少ない気がします。
課題はいっぱいあるのだけど、それを課題だと本人がとらえるところまで、マンガでかけるかどうかっていうのは、ありますよね。
だんだん、おもしろくなってきました。