デーモン聖典5
今はわりといい人な忍の意外な過去。
ということで、忍と女の子たちは、実は親戚でもなんでもないようです。
そして、りなと繊細な人同士惹かれあっている感じです。
謎のインド人(笑)にはじまるこの物語。
そう、ぼくが子どもの頃ぐらいまでは、こんな風に、世界は妖しくて広くて、偏見に満ちあふれていたんだなぁと。そして、ワクワクがたくさんあった。
で、今は、世界は狭くなり、それなのに混沌として、やっぱり偏見に満ちあふれているという。そして、ワクワクは少なくなった気がします。
それは、ただ単に、自分が年を取ってしまっただけなのかも……。
「怪人二十面相」に比べると、どうしても、2作目はおちるような気がしますが、それでも、子どもにとっては、ジェットコースターのような物語だと思います。
読んでいる途中で修羅場が入って、かなり間をあけてから後半を読んで、後半しかあんまり覚えていないので特にそう思うのかもしれませんが、
「少年探偵団あんまり活躍してないやん!」
前は、二十面相逮捕までの大活躍だった気がするのですが(笑)
これって、仮面ライダーの元ネタみたいなお話ですねぇ。
蝙蝠男は出てくるし(笑)
そして、ぼくらの仮面ライダー隊……じゃなくて、少年探偵団たちは、大活躍でした。
というか、二十面相の今回の目的は、ただ単に、少年探偵団の子どもたちを怖がらせることだという……。
二十面相……そして、乱歩……。素敵だ(笑)
B・Dバッチや、社会に貢献しようという少年探偵団たちの性格をついた罠には、正直、ドキドキワクワクと感心しました。
そして、洞窟の罠では、
「ご苦労!!」
と言ってあげたいぐらいです。
……なんで、子どもを楽しませるためだけに(笑)そこまで……。
見習わなければなりませんねぇ。
「ワハハハ……、これはおかしい。これは傑作だ。明智君、君は探偵小説を読み過ぎたんだよ。小説家の幻想に慣れすぎたんだよ。如何にも探偵小説にありそうな結論だね。ワハハハ……、実に傑作だ。こいつは愉快だ。ワハハハ……」
この諧謔、これが、乱歩の本質なんだなぁと。
だから、悪者も、正義の味方も、生き生きしています。
以下、ネタバレありです。
「私を月まで連れてって!」の続編です。
で、子どもの世代の続編というのは、まあ、よくある話なんですが、この「ブライトの憂鬱」のすごいところは、今作の主人公は、前作の主人公の子どもではないというところ。
題名通り、パーフェクトレイディおヤエさんの子どもブライトが主人公なのです。
前作は、そのブライトが、妹離れをする話。そして、今回は、ついに彼の前に運命の恋人が!!
さて、ブライトは、おヤエさん似のしっかりタイプです。でも、おヤエにとっては、そこがものすごく危うく、不健康に見えて、悩みの種なのです。
おヤエさんみたいな人でも、子育てには悩むんだなぁと、とっても感心したのが第1巻。
今回は、彼が決して思っていたほど孤独ではないということを理解するというお話。
おもしろすぎるので、夢中になって読んでいると、ちょっと自分の家庭が不和になりかけました(笑)