玉響 古代幻想ロマンシリーズ3
と、この巻を読んで、やっぱり、田辺大隅か?と、勝手に思っています。
久方ぶりに、マリウスに爆笑させてもらいました。
でも、ある意味、「自分」を探しているキャラクターの多いグイン・サーガのなかで、「自分」というものを1番よく知っているのは、マリウスなのかもしれません。
そして、ヴァレリウスは、いい人だ。
イシュトは、なんだか、すごく真っ当なことを言っているような気もします。
どっちにしろ、子どもは、大変だなぁ。という話。
「ゼヘツ」の次は、当然、前回評判の良かった「デュボン」あたりが……と思うのが普通だと思います。
でも、こんなワガママなことを言う人がいたわけです。
「このゲーム、やったことないから、どっちか、やってみたいな~」
たいがい、子どもたちは、こう言うと、
「えっ!」
と驚きます。
なんで、持ち主なのに、遊んだことないんだ?
これは、なかなか、健全な反応といえるでしょう。
みんな、大人になって、健全じゃなくなっていくんですよ。
えーと、もう、誰がワガママ言ったかは、わかりますね。
で、出してきたゲームが、「インバース」と「インシュ」でした。
たしか、第2回目の囲碁・将棋クラブでアンケートを採ったときには、まだ、このゲームは、購入してなかったはずです。
そして、「インバース」と「インシュ」は、一緒に購入して、購入してから、ゲームをデザインした人が、一緒だということに気がつきました。
「インバース」と「インシュ」とどちらも期待して買ったゲームなので、遊んでみたかったんですね。
ほら、アブストラクトゲームは、遊べる場所も、けっこう限られていますから。
子どもは、「どっちか」からしか選ぶ余地がない(笑)
ということで、派手そうに見えたためか、「インシュ」を選択していました。
ルールを見ながらのルール説明。
「えーと、まずは、このリングを交互に好きな場所においていきます」
「えー、どこおくの~」
とか、当然な声が聞こえてきますが、
「1回やればわかるだろう。多分」
とか言いながら、とりあえず初期配置。
これ、「デュボン」の時と同じパターンですね。
ボードは、「ギプフ」のボードにけっこう似ています。
三角形の頂点にリングをおいていく感じです。
リングは、各5つずつ。白と黒の全部で10このリングが、ボードに配置されます。
リングが、全部は位置されたら、本格的なゲームスタートです。
「手番のプレーヤーは、リングの中に自分の色のコマをおいて、リングを移動させます」
リングは、そのリングのおかれているところからのびる線上ならどこにでも、移動することが出来ます。
ただし、リングの上を飛び越しては移動できません。
コマがおいてある場所は、飛び越えて移動することが出来ます。
ただし、コマを飛び越えたら、コマのすぐ後ろに着地しなければなりません。
「おもしろいのはここで、リングに飛び越されたコマは、全部、裏返ってしまいます」
「あぁ。オセロみたいなもんだな」
たしかに、オセロという声は、よく聞きますが、「インシュ」は、そんなに甘いものではありません(?)
「で、色々、コマをおいていって、ひっくり返して、自分の色を5つ連続で並べられたら」
「わかった。5つ並べたら、勝ちやねんな」
おしい。簡易ルールだとそうなっています。
「並べられたら、この並んだ5つのコマと、自分のリングを1つ取ります。
取った、リングは、ここのリング置き場においておきます。」
ボードには、お互いに3つずつのリング置き場が印刷されています。
「わかった。3つリングをとった方が勝ちやねんな」
それは、まったく、その通り。とっても勘がいいです。
と、ここまで、説明した時点で、わたしが既に、リングを1つ獲得してしまうというのは、ちょっと卑怯ですか?
あと、練習ということで、続けて遊んでみると、3対1で、勝ちました。
「じゃあ、本番」
「ゼヘツ」のときは、2回目にあっさりと負けたので、全力勝負。「ゼヘツ」のときも、実は、全力勝負をしていた気もしますが……。
えーと、オセロよりも甘くないところは、飛び越えたコマは、自分のコマだろうと、相手のコマだろうと、容赦なしに、裏向きになるところです。
だから、自分のコマを飛び越えると、相手が有利になってしまいます。
「えー、黒(自分の色)になるのと違うの?」
と、最初は、子どもはとまどったようです。
わたし的には、こっちの方が「ゼヘツ」より読みやすいと思いました。
ということで、2戦目も、なんとか勝ちました。
遊んだ子どもは、「ゼヘツ」の方が、いいかなぁという意見でした。
うむ。得意、苦手があるのかもしれません。
ということで、第4回の囲碁・将棋クラブは、終了です。
続きは、9月か、10月に。
「これ教えて」
あぶれた子が、持ってきたのは、「ゼヘツ」でした。
前回、やった子とは違う子です。
どうも、前回、教えて欲しかったのだが、前回は他のゲームをしていたので、出来なかった模様。
「これは、ちょっと変わってるからなぁ。前回は、これが、ウケてたよ」
ということで、「デュボン」をオススメしますが、まあ、とりあえず初志貫徹ということで、「ゼヘツ」を遊びました。
1回目は、ひたすら彼が、わたしのとなりにマーブルを置いてくれました。
多分、次の自分の手番で取ろうと仕掛けてきてるんでしょうね。
でも、次の手番の人は、取れる隣り合わせのマーブルがあれば、絶対に取らなければなりません。
ということで、彼の手番が来るまでに、わたしが取ってしまうわけです。
これは、何回か、説明したのですが、はじめ、全然、理解できなかったみたいです。
えーと、スゴイ状態になりました。
マーブルを取ると、リングを減らす手順はありません。ということで、いきなり、序盤から、マーブルばっかり取っていたので、マーブルを置くリングが足りない(笑)
もちろん、あっという間に、白いマーブルを3こ集めで勝利しました。
「どや、やっぱり、ちょっと難しかったやろう」
暗に、別のゲームにさそっております。
彼は、うーんとひとつ考えて、
「でも、難しいけど、おもしろいわ。ちょっと、やってみたいいことあるし、もう1回」
と、意外な展開。
まあ、そんなに言うならということで、もう一戦。
今度は、隣に置いてはいけないということは、しっかり理解した模様。
お互いに、牽制しながら、マーブルを置いて、リングを取っていくと、どんどん、ボードが小さくなっていきます。
ギプフ・シリーズを遊んでいて、とっても、優れているなぁと思うところは、なんというか、千日手みたいな硬直状態にならないで、どんどん、ゲームが終局に向かって収束していくところです。
「ギプフ」では、あんまり感じないけど、時間制限がある「タムスク」、スタックが積み上がっていって身動きが出来なくなる「デュボン」、そして、このボードがどんどん小さくなっていく「ゼヘツ」と、絶対にゲームが終わるシステムなんですよね。
「ブロックス」も、必ずゲームが終わるシステムですが、これは、置いたブロックが絶対に動かないし、ブロックの数も、制限されています。
ギプフ・シリーズは、コマがどんどん動いていって、囲碁とか将棋に近いと思うのですが。将棋では千日手というのがありますし、囲碁ではコウがあるわけです。1
「アバロン」も、2人ともが接触を嫌うと、終わらなくなったりする可能性があると思います。2
でも、ギプフ・シリーズは、必ずゲームが、それなりの時間で終わるというところが、すごいし、好きなところです。3
ということで、話をもどしまして。
どんどん、ボードが小さくなっていくと、そのうち、必ずどちらかが、どれかのマーブルのとなりに置かなければならないようになります。
まあ、多分、ベテランは、そうなる前になにか手を打っておくはずですが、もちろん、わたしたちに、そんな余裕はありません(爆)
「うーむ。どこに置いても、取られてしまう」
……しかも、連続で。マーブル、よりすぎ。
と、困ったのは、わたしでした。
「やった。2こゲット」
うぅ。
しかも、リングを中央から切り離して、さらに1つゲットする彼。
さっきの彼とは、別人のようだ……。
というか、取ってるマーブル、全部、灰色なんですが……。
あと1つ、灰色のマーブルを取られたら負けといういきなりピンチ。
でも、どこにおいても、相手にマーブルを取らせてしまうという布陣は変わらないままです。
ということで、2回戦目は、わたしが負けてしまいました。
子どもは、すぐに、上達するので、ビックリです。
いや、わたしが上達しなさすぎなのは、おいといて。