色いろおふとん
お母さんのお仕事が終わるまで、まだ時間がありそうです。
それなら、そうと言ってくれたら、もっといろいろ時間の過ごし方あったのになぁ。全然、「もうすぐ」じゃねえじゃないか。
ということで、子どもはネフスピールで遊ばせたまま、わたしは、また、おもちゃを取りに。
時間的な制限と、2人という人数制限を考えて……。
もっていったのは、「色いろおふとん」です。
最近、小さい子と遊ぶときは、よく聞くタイトルです。
まあ、人数が少なくても適当に遊べて、ルールが簡単。絵柄がかわいいので最近わたしのお気に入りのゲームです。
「それじゃあ、こんどは、このゲームするからね」
と用意しようとすると、
「これも、これも、これも、あたしのーー」
とタイルを全部とられてしまいました。
まだ、積み木の延長しているようです(笑)
いや、2人で遊んでるだけだから、別にいいんだけどね。
「同じ子がいるねぇ」
集めてから、内容確認しております。
「マクラ!」
「はずれ。それは、おふとんです」
まあ、正方形だから、マクラに見えるよなぁ。
で、タイルを一通り確かめた後、
「どうするの?」
よくぞ聞いてくれました。やっとゲームが遊べます。
「この子たちは、妖精さんです。自分は、5人の違う色の妖精さんを持つんだよ」
「えー、返すのいやだー」
なんか、ワガママいっていますが、それじゃあ遊べないって。
「おっちゃんのとこにも、5人の妖精さんがいます」
なんとか、5人を自分の前にならべさせます。
「さて、この子は、イタズラ小僧ちゃんです。
みんな、『もう眠いよ~』って、ねてるのに、この子だけは、『まだねないよ~。遊びたいよ~』とみんなのおふとんを取ってイタズラします。
キミみたいだねぇ。お母さんに、『寝なさい』っていわれているのに、寝てないことないか?」
「なんで知ってるの」
そうなんや(笑)
「おっちゃんには、心テレビというのがあったな、○○ちゃんのことなら、なんでも見える」
今日、あったとこやのに、適当なことを言っていますが、子どもは適当に納得しているようです。
「サイコロ、コロコロってしてごらん」
コロコロ。赤。
「赤やったら、赤い妖精さんのところに、赤いおふとんをかけてあげてください」
という感じで、ゲームをやりながら、ルールを説明していきます。
2人で遊んでいると、例のふとんがつみあがる「ハマリ」現象がおこるのですが、まあ、まっている人(終わっちゃったプレーヤー)がいないなら、それほど気にしなくてもよいかな。
この子は、最初のわたしの言葉が聞いたのか、なぜか、5色の妖精さんではなくて、イタズラ小僧の方に感情移入していて、サイコロで黒色の目がでると喜んでおりました。
「まだ寝るなーー!ふとんとってやるーー」
イヤ、それ自分の妖精さんのふとんなんですけどね。
このはしゃぎっぷりは、はじめの<b>「イヤ」</b>とかたくなに言っていたのからは、想像もつきませんね。
その間、1時間ちょっとぐらいかな。
いいおもちゃというのは、子どもの本当に明るい面を引き出す手引きになってくれるんだなぁとつくづく。
ゲームもちょうど終わった頃に、お母さんのお仕事も終わったようです。
「ありがとう、りんさん。ワガママでこまったやろう。ごめんねぇ」
謝られたら困るけど、子どもと遊ぶのは、全然、こまっておりません。
「さ、お仕事終わったし、帰るよ」
「えー。帰らへん。もっと遊んでる~」
「帰りたかったんとちゃうんかい」
とツッコミを入れながら、なかなか、うれしい言葉ですな。
まあ、おっちゃんも、もう帰るし。
「おっちゃん、わたしの名前、忘れたらあかんで!」
といって別れました。
後日、お母さんから、お礼におまんじゅうをもらいました。
ハッ。これは、商売になるかも(笑)
「いやぁ、何して遊んでくれたんかわからへんけど、今でも、寝るときとか、『イタズラ小僧がどうのこうの~』って言っているんやわ」
いや、「何して遊んでくれたかわからへん」って、ずっと、お母さんのすぐ後の机で遊んでたんですけど……。
しもた。今回は、お母さんに啓蒙することができなかったねぇ。
まあ、忙しかったから、しかたないですか。